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2011年1月15日 (土)

Photoshopで被写界深度の拡大

前回の予告通り、Photoshop CS4以降で行える「被写界深度の拡大」という画像加工について説明しましょう。

下の写真は前回説明につかったものより深い絞り(F16)で撮ったバージョンですが、それでもピントが全域にはきていません。

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また、TS-Eレンズのティルト機能を活かして撮った写真がこれです。

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そこそこ深い被写界深度が得られ、像もクリアな絞りであるF11にしたのですが、ティルト効果が追い付かず、やはり一部にピントが来ていません。(いわゆる中ボケというもの)

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白のグラデーション範囲がピント範囲を表しますが、この被写体群だとどうしてもピントがはずれる部分ができてしまいます。(青丸部分)

 

そこで、このような場合でもすべてにピントを合わせる手段として、Photoshop CS4以降で使える「被写界深度の拡大」という機能を紹介します。

用意するものは、ピントを合わせる場所を変えた数枚の同アングルの写真です。今回は、6枚を用意しました。またピントをどれだけ調節できるかの実験として、あえてピントの浅いもの(F8)にしました。

そして、その写真をひとつのフォトショップファイルにレイヤーとして並べます。この作業は、一枚目の画像をPhotoshopで開き、残りの画像を順にレイヤーとして読み込んでもいいのですが、Adobe Bridgeがあればその作業が簡略化できます。

まず Bridgeで、必要とする画像を選び、メニューの「ツール」→「Photoshop」→「ファイルをPhotoshopレイヤーとして読み込み...」を選ぶだけです。

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次に、Photoshopで、レイヤーを自動整列させます。 メニュー「編集」→「レイヤーを自動整列...」

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そして次に出てくるウインドウで投影法を選ぶようになっているのですが、これは「自動設定」でいいのですが、「コラージュ」のほうがより良いように思います。

201101156

この「自動整列」がなぜ必要かといえば、自動合成する際に、被写体の位置や大きさが同じでないとうまく処理してくれないからです。

実は、三脚などを使ってカメラの位置を固定しても、ピントを繰り出すことで、被写体の大きさが結構変わります。今回の例ではレンズはTS-E90mmを使っていますが、このレンズではピントを手前に合わせたものと、奥に合わせたものではこのぐらい大きさが変わります。

201101157

そして、メニューの「編集」→「レイヤーを自動合成...」を選び、

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合成方法として「画像をスタック」を選べば、あとは自動的に、すべてにピントが合った画像を合成してくれます。

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以上の作業で合成された画像がこれです。

2011011510

すべてにピントが合ったパンフォーカスな写真ができました。ただ、等倍でよく観察すると、合成が適切でない場所が何箇所か見受けられました。

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また、同じ素材で再度自動合成を行うと、違う場所に合成不備な場所ができます。

今回はF8という浅めの被写界深度で撮ったものを使用したので、どの画像でも最良のピントがきていなかった場所ができてしまったようです。実際の運用ではもう少しピントを深くしたり、枚数を増やしたりすれば回避できるでしょう。 

また、フォトショップ上では、各レイヤーをじかに切り抜いているのではなく、自動で生成したマスクを乗せているだけですので、そのマスクを加工すれば微調整は可能です。

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コメント

先日TS-Eデビューをしました底辺デザイナーです。
お金のかけられない仕事の際は自分でも撮影しています。

TS-Eレンズの解説記事も、このフォトショップの記事も作例やイラスト入りでのたいへん参考になりました。

今度物撮りの際に試してみます。
ありがとうございました!

投稿: hiyaman | 2011年2月17日 (木) 15時58分

>お金のかけられない仕事の際は自分でも撮影しています
そうですよね~。私も同じような道を辿って、写真だけの仕事も取れるようになりました。

何かのお役に立てれば幸いです。ご質問などあればご遠慮なく!

投稿: seimas | 2011年2月17日 (木) 16時43分

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