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2011年4月の5件の記事

2011年4月30日 (土)

真俯瞰撮影用のツールを考える -2

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床に被写体を置いて真俯瞰で撮るのに、三脚の真下のスペースを使うのが一番有効で、そのためにRRS等のL字プレートを使うのが便利だということまで、前回ご紹介しました。

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撮影物のセッティング→ファインダーで確認→微調整→撮影→撮影物の撤去 という一連の作業を考えると上の図のように三脚の2本の脚を手前にするのが理にかなっています。

この際、カメラが三脚中心(センターポール)からなるべく離れないような雲台が理想といえます。

その理由は

  1. 離れる(偏心する)とモーメントでブレが生じやすい
  2. せっかく三脚の下にセッティングできるのにカメラが手前に来すぎてはもったいない

なのですが、それ以外に雲台そのものの欠点として

  1. カメラの水平を出すのに結構時間をとられる。
  2. 水平でしか使わないのに仕組みがおおげさ。もっと軽いものでよい

なども解決できるともっと良いと思いませんか。そこで普通の雲台に代わるものとして素晴らしいものをご紹介します。

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マンフロットの「レベリングセンターポールアングルブラケット 553」というもので、もともとは右図のようにレベリングセンターポールにつけ雲台を三脚から張り出して設置するためのものですが、これがとても便利です。

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7cm×7cm×7cmのL字型のもので、重さは200gなのですが、肉厚が8mmもあるものなので剛性がかなりあります。

三脚(のセンターポール)と雲台を継ぐものなのでどちらも3/8インチのネジの仕様となっています。三脚(のセンターポール)側は大きなノブで締め込み、雲台はコイン締めですが3点のズレ防止ネジもついているのでしっかりした取付ができます。これにRRS等のL字プレート用クランプを付ければOKです。

RRSのクランプは別の雲台に付けてしまったことは過去の記事でご紹介しましたが、今回はKIRKのクイックリリースクランプ-2.5インチを付けてみました。

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KIRKの2.5インチクランプは3/8インチネジ仕様なので、そのまま取付が可能です。これで地面に水平なカメラのセッティングがいとも簡単にできる軽量な「真俯瞰撮影キット」ができました。

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そして最後のキモはシフトレンズを使うことです。

少し「向こう」にシフトすることで足元のスペースが確保され、撮影物をよけ背景紙に汚れやシワをつけないように気を使うことからも解放されます。また、被写体をセンターにするのもシフト調整でできるのでラクです(もっとも、同時に左右の調整はできませんが...)。

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◆左:シフトなし、右:上シフト2mm(上といってもカメラは水平になっていますが 笑)

ちなみに、24mmレンズを使用したときには1.1mの撮影距離(高さ)で1m×1.5mのものが写せます(上の写真の床パネル1枚が50cm角です)。

アパレルのようなほぼ平らなものを写すのには広角レンズでも歪曲歪みさえなければほぼ無問題ですし、1.1mであればファインダーを覗くのにも最適です(脚立やサイコロに上がってファインダーを覗くのは、撮影物のセッティングのために上がり降りをする必要がある場合には苦痛です 笑)。

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2011年4月23日 (土)

真俯瞰撮影用のツールを考える -1

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趣味の写真ではそう多くないでしょうが、商業写真では「真俯瞰(まふかん)撮影」は多用されます。

私もかなりの枚数を撮っていますが、これが意外と面倒くさいものです。

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そう大きくない被写体の場合、床置き、テーブル置きがどちらでも可能で、レンズの焦点距離も長めのものが使えるのですが、ちょっと大きいものを撮ろうとすると厄介なことがいくつかあります。

上のように通常の雲台から真下に向けると、標準、広角のレンズにすると三脚が写る、特に三脚の付け根あたりが写る事が回避できないのが一番大変です。

そのため、いくつかの方法があります。

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1.センターポールを逆付けし、雲台をぶら下げる

三脚の脚の根元はカメラより上になるので、写り込むことはありません。

 

2.ジッツなどの別売「サイドアーム」を使用する

スタジオのカメラスタンドでは、最初からカメラを横アームに取り付けるシステムになっていて、これをオフセットすることで脚が写らないようにするのですが、三脚でこういう作業をするためのオプションがあります。

 

3.オフセットセンターポールタイプの三脚を使用する

ジッツオ、マンフロット(+ベンロ、インデューロ)では、センターポールが90°傾くタイプがラインナップされています。2と同じようにオフセットすることで、脚の写り込みが回避できます。ただしセンターポールによる高さの微調節が不可能となります。

 

それぞれ一長一短ありますが、特に2や3では重いカメラを使用する場合に重心がかなり前にでてしまいますので三脚が不安定です。ちょっと体を当てただけで倒れてしまいます。こういう場合、カウンターウェイトを反対側に掛けたりするのですが、荷物が重くなってしまいます。

私の場合、自宅(スタジオ)ではカメラスタンドを使用するので、このシステムを考えるのは出張撮影の場合なのですが、重量を軽くすることも重要なポイントになります。

さて、その考えでいくと、1の方法がベストとなりますが、せっかく三脚の下すべてが被写体用のスペースとなるので、カメラを縦位置にしてなるべく大きなものが撮れるようにしたいですね。

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ところが縦位置にした場合、雲台を傾けてカメラを縦位置にすると、レンズセンターが三脚のセンターから偏心してしまい、近い側の脚を端とした狭い範囲しか利用できません。

そのため三脚のセンターとカメラセンターを合わすための工夫として、「L字プレート」が有効となります。各社からいくつかのものが出ています。

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エツミのものは非常に安価(2000円程度)で一度は購入したのですが、剛性が弱くフルサイズカメラ+重量レンズに使うには不適切だと思います。KIRK、RRSのものはカメラに完全にフィットさせるため各カメラ専用のものとなっていて、剛性は高い半面、カメラを変えたら買い替えなければなりません。

現在私が使用しているのはRRSのものですが、KIRKは日本に代理店 スタジオJin があり購入しやすいのでおすすめです。

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上の写真のように三脚センターとレンズセンターがそろうので、左図のように三脚下のスペースが有効に使え、広角ぎみのレンズを使えばかなり大きなものが撮れます。

次回はもう少し掘り下げて検討します。

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2011年4月16日 (土)

Ninja Strap for X100

FinePix X100 with Ninja Strap

FinePix X100を持ち出し始めて1ヶ月、標準の運び方がほぼ定まりました。

過去、フードやシャッターをどうするかで様々実験しましたが、残ったのはストラップ。

標準でショルダーストラップがついてはくるものの、肩掛けにせよ首掛けにせよブラブラする方法が好きではないし、斜め掛けにすると写す時にはストラップは短すぎるのでこれまた不便。

また、純正の速射ケースもいいものだと思うのですが、私のスタイルには合わない。

本当はライカM9チタンモデル付属のホルスターのようなものが理想なのですが、なかなかそういう既製品がないので、市販のストラップの中で探すことにしました。

そこで最近評判の「ニンジャストラップ-ninja strap-」(正式にはninja camera strapなのかなあ)を試してみることに。

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特長とその仕掛けはDiagnl Camera Equipmentのサイトの動画を見てもらったほうがはやいのですが、ストラップの長さの調節がワンアクションでできるところにあります。

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ストラップ途中のDリングを引っ張ると折り返されたストラップが緩んできてストラップ全体の長さが長くなります。

そして写し終わったあとにストラップを短くするのも簡単で、ストラップ端を上のほうに引き上げるだけです。

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もともとはサイクリストの立場として「体にフィットさせて収納→使うときもストラップをはずさずワンアクションで伸ばす」というデザイナーのコンセプトのものですから、収納時にはカメラを背中側に回したほうが安定し、邪魔にもならないのですが、私の考えていた「ジャケットの内側に収納、体前側面にぶら下げる」という使い方にもピッタリです。

110416e

このようにジャケットの中にぶらさげても邪魔にならないし、ジャケットがカバー代わりになるのでカメラケース不要です。これでフジツボフード(フィルター内付け)でレンズキャップレスなので、スナップシューティングに最適な装備になりました。

なお、このX100サイズでしたらストラップ幅の狭い(25mm幅) Ninja Camera Strap(ニンジャカメラストラップ)25mm Black で十分ですが、一眼レフにも耐えうる38mm幅の Ninja Camera Strap(ニンジャカメラストラップ)38mm Black もあります。またブラック以外の色もあるのでファッションに合わせて選べます。

110416fなお、この25mm幅のタイプにはコンパクトカメラで使えるように、ストラップ先端に紐状のストラップがついていますが、X100には三角カンがついてますから、このストラップをはずして使ったほうが安定します。

もちろんその上部のストラップは11mm幅ですのでX100付属の三角カンのままでOKです(三角カンカバーは忘れずにつけましょうね)。

念のため付け加えると、38mm幅にはこの紐状のストラップはついていません。

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2011年4月 9日 (土)

X100で桜を撮る

桜とX100

昨日、近くの公園の満開の桜を、フィルムシミュレーションの実験も兼ねて撮って来ました。

あいにくの曇り空でしたが、「花曇り」という言葉もある通り、こんな天気が多い今のシーズンですから、実験としては適切でしょうが、本当は晴天で撮りたかった。。。

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◆PROVIA<拡大します>

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◆Velvia<拡大します>

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◆ASTIA<拡大します>

過去の記事の時にも気が付き、様々な記事でも取り上げられていますが、この「PROVIA」「Velvia」「ASTIA」という設定、勘違いしやすそうです。

ASTIAは「滑らかな諧調と優れた肌色再現が特徴」と謳い、別名を「Soft」としていますので、Standardである「PROVIA」より落ち着いたトーンで上がりそうですが、実際はPROVIAよりしっかりとしたトーンとなります。私は結構好きなのですが、スタンダードより弱いトーンが出るわけではないので誤解を招きやすそうですね。

 

次にはマクロモードで花のアップです。

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◆PROVIA<拡大します>

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◆Velvia<拡大します>

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◆ASTIA<拡大します>

絞りをF2.8にしていますので、よくボケています。

過去の記事の時には、竹の色などが派手になりすぎてVelviaではやりすぎかと感じましたが、桜の花は記憶色に比べると随分と薄いものですから、Velviaのビビッドな色調にしてもいいと思いました。

 

【FinePix X100用便利グッズ】

過去にご紹介したソフトシャッターレリーズ、ハンザの艶消しシルバーのものをなくしてしまいました。。。トホホ。。。

そこで、今回は別の質感のものをということで探していて、今度は鏡面仕上げ(クロームメッキ)のものを見つけました。

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MAPCAMERA オリジナルMボタン というものですが、シャッターまわりの質感と同じなので、まるで標準の仕様かと思うほど馴染みます。

今回は予備を入れて2個購入したので、しばらく持ちそうです。

「無くさないぞ」とは言えないところが情けない。まあ、消耗品ですから。。。

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2011年4月 2日 (土)

X100ファインダー傾き問題を検証する

FinePix X100

FinePix X100に関し、「ファインダーが傾いている」という現象が、主に価格コムで話題になっていて、私も投稿したのですが、当ブログでも詳しくご紹介します。

私の購入した個体でもファインダーが傾いています。正確に言うと、「ハイブリッドビューファインダーに表示される情報が、カメラ筺体に対して若干傾いています」。

従ってOVF(光学ファインダー)で撮影するときに視野枠(ブライトフレーム)に合わせて撮ると、撮影された画像が傾いてしまいます。

この状況を的確に説明するにはファインダーの状況を外部から撮る必要があります。

三脚で固定し、ホットシューに2軸の水準器をつけ左右だけでなく前後の水平をしっかり出した上で、電子ビューファインダー(EVF)を覗いて、約3m先の窓を撮影(窓に正対するようにカメラ位置を上下左右に移動)

この状態で、EVFで表示される水準器も水平を示していますので、筺体と撮像素子の水平ずれはないと判断されます。

110402b
◆撮影された画像<拡大します>

そのままの体勢を維持してOVFに切り替えてファインダー内を撮ったものが次の写真です。水準器は当然のことながら水平を示していますが、そのフレーム全体がご覧のように傾いています。

110402c
◆OVFの状態<拡大します>

その時にこれを撮ったカメラが傾いていては意味がないので、こちらも三脚に乗せ水平を取っているのですが、水平が出ていることが分かりやすいように違うレンズで窓も入れたのが次の写真です。

角度を測ると左に1°傾いているのがおわかりいただけると思います。

110402d
◆OVFの状態 -引き- <拡大します>

 

このX100のハイブリッドビューファインダーは、以下のようにプリズム(ハーフミラー)を介して右にある液晶の内容をファインダーに導いています。

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◆ハイブリッドビューファインダー(OVF時)

ところが、表示液晶あるいはプリズムの取り付けが傾いていると、OVF時には素通しで入ってくる被写体の水平と、液晶に表示されている水平(あよび枠、表示情報)がずれることになります。

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◆液晶が傾いている場合

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◆プリズムが傾いている場合(プリズムが左に傾いている場合でも同じ現象になります)

 

EVF時には、EVFの画像のみで判断する撮影者には傾きは関係ありません。従って、実際には筺体に対しEVFが傾いていても撮影される画像には傾きが現れません。

要は、OVF時に視野枠をたよりにフレーミングを行うときのみ、傾いた写真になってしまうということです。垂直水平にこだわらないスナップショットでは影響は少ないですし、OVF時に視野枠を表示しないこともできますが、かなり広い視野をもったファインダーですからフレーミングはしにくくなります(一方、OVFの視野枠は視野率約90%ですので、厳密なフレーミングはもともと困難です)。

出荷された全数がこの状況になっているようではなく、一部のものだけのようですし、傾き具合も差があるようです。

このユニットの調整で直るものとは思いますが、富士フイルムが対応をどうするのか、世の中がこんな状況ですので、しばらく様子を見ようと思っています。

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