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2013年6月 8日 (土)

TS-E17mm F4Lと他の17mm

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前回のTS-E24mm F3.5L IIに続き、17mmのほうも比較実験をしてみましょう。とは言っても、この17mmは私の所有するものではなく、何回か借りている借り物です。

私の所有するレンズでこの焦点距離をカバーするものは、前回同様SIGMA 12-24mm 1:4.5-5.6 DG HSM (旧タイプ)、EF17-40mm F4L USM となります。

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前回と同日に同条件(EOS5Dmk3 F11 1/8 ISO200 ホワイトバランス:AWB、ピクチャースタイル:スタンダード JPEG撮って出し)のものを、無加工でサイズだけ縮小したものです。(各々クリックで1200×800pxに拡大します)

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17mmともなると四隅への「引き延ばし」 の度合いはかなり大きくなりますが、この例では「変形が目立つ被写体が四隅にはない」のであまり目立ちません。それよりも歪曲収差により各直線が曲がることが目立ってきます。特に17-40mmの樽型収差はかなり目立ちます。

また四隅の解像感は前回同様、等倍の部分画像を並べたものでご覧いただきます。

【左上】
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【右下】
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さすがに17mmともなると四隅は甘くなります。その中でTS-E17mmは素晴らしい解像をしています。(もっともTS-E17mmでもフルでシフトするとそれなりに甘くなりますが、それは次回に)

 


17-40mmでは盛大な樽型の歪曲収差が気になります。しかし、最近の「収差は後からソフトで処理をする」という考えに立てば、それもそんなに気になるものではなくなってきました。

Photoshopでの「レンズ補正」(歪曲収差・周辺減光)、DPPでの「DLO(デジタルレンズオプティマイザ)/レンズ補正」(諸収差・回折・歪曲収差・周辺減光)で処理すれば、隅々まで解像した画像になります。

下は上でご覧いただいたEF17-40mmF4のRAWデータをPhotoshop(正確にはその「Camera Raw」機能)、DPPでそれぞれレンズ補正をかけたものです(各々クリックで1200×800pxに拡大します)

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Photoshopでの補正は歪曲収差と周辺減光のみなので、「解像」に関しては特に補正がなく、四隅を「引き延ばす」ため、どちらかといえば解像感は低くなっていますが、DPPのDLO処理では四隅の解像もしっかり処理できます。

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こうなってくると、「特に優れたレンズ」ではなくても、クリアな「使える写真」を得ることが簡単になってきているのですが、シフト(やティルト)を必要とする建築写真などではTS-Eレンズは必需品です。

現状ではTS-Eレンズに「自動でレンズ補正を掛ける術がない(レンズセンターが画像センターとは限らない)」ため、レンズ補正データはPhotoshopにもDPPにもありません。そのため、処理にたよらずクオリティの高い画像を得るためには、非常にクオリティの高い設計で作らざるを得ず、非常に高価なレンズとなっています。

しかし裏を返せば、今後、レンズシフト量、ティルト量がデータ化される方式が確立できれば、そこそこのクオリティで後作業まかせの安価なティルト・シフトレンズもできるかもしれませんね。

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コメント

はじめまして
TSレンズの検索できました
被写体は建築です
17mm と
TS-E24mm F3.5L IIと EF16-35mm F4L と ZD7-14mm/F4

迷いに迷ってます笑
TS-E17mm F4L 縦位置シフトの記事も参考になりました
現在ef20mm使ってるんですが、端がもうダメダメで笑
オリンパスはレンズいいんですがカメラが…
どうも突然きて愚痴めいててすみません^^;

投稿: nick | 2015年12月 1日 (火) 14時30分

いらっしゃいませ

>17mm と
>TS-E24mm F3.5L IIと EF16-35mm F4L と ZD7-14mm/F4
>で
>迷いに迷ってます笑

この辺で迷われるのはその通りだと思います(笑)。お悩みのレンズ群、「こういう状況だとこれだな」と場合毎にいいものを考えると、どれも欲しくなりますよね。

TS-Eの広角を2本も持っている私でも、急いで写さなければならないような案件では、その描画の良さをあきらめて、70D+SIGMA 8-16mmを用いることもあります。

MFでしっかりしたピンを合わせる時間や、システムが重くなることで機動性が落ちることが問題ある場合には、70Dならばタッチシャッターでチャチャっと撮れるので便利です。

歪曲収差は若干あるものの広角端は35mm換算で12.8mmですから、後のトリミング、収差補正で済ませます。

本気で建築やインテリアを撮るならTS-Eは最強で、特にインテリアまで手を伸ばされるなら、17mmが必要となるでしょう。

投稿: seimas | 2015年12月 5日 (土) 23時01分

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