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2013年8月の2件の記事

2013年8月10日 (土)

Velbon Ultra Stick R50

20130810a

 

今回は、ベルボン ウルトラスティック R50そのものについての記事です。全高1550mm、縮長385mm、質量435g。30mmパイプの大型の一脚としては軽量で何よりも縮長が短い、良くできた製品だと思います。

これに近い寸法・重量のものとして、シルイのカーボン6段一脚 P-326 も人気のようですが、R50はアルミ製。その分安く、そのくせ剛性感は上です(理由は前回も書いた、段ごとに細くなる寸法が少ないため)。なによりも一気に伸ばして固定できる(縮めるのも一発)のが優れています。(5段 -シルイのは6段- をいちいち緩め→固定は結構面倒ですよ)

20130810b

この図のような寸法体系で、前回も書いたように、外側に余計な出っ張りがなく一脚然としていないのがイイですね(笑)。

20130810c 製品は本体のみ(収納バッグはありません)。付属で、ネジ変更用のレンチがついています。

標準では直にカメラがつけられるように1/4インチのネジになっていますが、このレンチでナットを緩めネジを裏返せば、大型雲台で使われている3/8インチに変更できます。

ネジを逆付けしてネジ径を変える方法は各種三脚で使われていますが、ネジとナットが分離されているこの方式だとネジの出の量が調節できて便利です。

しかし、トッププレートは完全に固定されていて、このネジをゆるめたからといってはずれるわけではありません。トッププレートの下のストラップのついたリングも固定されていてストラップの向きも変わりません。

この一脚は大変気に入っているのですが、ストラップが動かせないのが唯一の不満点です(ストラップがリングごと外せるともっとよいのですが)。

20130810d この一脚の全高は1550mm。私の使うEOS5DIIはカメラ底面からファインダーセンターまで85mmなので、完全に伸ばして使うと、身長174cmの私にはちょっと高いようです。右写真の右のように約4cm縮めるのが一番使いやすいポジションです。(写真でみるとちょっと猫背になっていて窮屈そうですが、私にはこのポジションが良いようです)

ただしこれは水平での撮影。若干の見下ろしや見上げの場合には調整します(前者は短めに。後者は長めに)。

もっとも私の場合には、縦構図を撮るパターンが多いため一脚直止めでは不自由です。また、カメラにもいつもL字プレートを付けています。

そこで雲台が必要となるのですが、 一脚につける雲台は、ティルトのみの雲台や、自由雲台を使用するのが一般的です。しかしアルカスイス規格のL字プレートがついていれば、簡単な前後のティルトだけを考慮するだけ(場合によってはティルトもいらない)です。

特にこの一脚用に雲台を用意するつもりがないため、私は「インテリア撮影用雲台の考察」の回 にご紹介したアクラテックのレべリングベースSUNWAYFOTO パノラマ雲台 DDH-02 を組み合わせたものを付けています。(どちらもお高いので、この一脚専用に買うことは私でもしません あくまで既にあるものを使うからですヨ 笑)

20130810e

レベリングベースの可倒範囲は10度。L字プレートをつけているので90度振る必要はなく、一脚を使うシーンであればこれでほぼ足ります。

この雲台とL字プレートの厚み合計7cmが増えるので、全伸の場合はいよいよ高くなり、最適な高さにするには11cm縮めることになります。これであれば不整地での調整やポジションごとの調整に十分な余裕ができます。一脚を10度前に傾け、安定性の高いとされる「3点立ち」のポジションも取りやすくなります。

20130810f

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2013年8月 4日 (日)

Velbon Ultra/Ultrek/Ultra Stick

20130803a

 

ベルボンの三脚/一脚には他社にはない独特の脚システムのシリーズがあります。現在私はそのうちの2機種を使っています。一脚の ULTRA STICK R50 と三脚のSherpa Activeですが、このシェルパアクティブはヨドバシオリジナルで、ULTRA MAXi M の雲台を自由雲台QHD-41に換装したカスタムモデルです。現在ではQHD-41がディスコンになりQHD-43になったため、それとの組み合わせで「Sherpa Active II」として売られています。また過去にはパイプ径が一段太いULTRA LUXi Mも使っていました…「三脚3種」の回でご紹介済み

一脚については前々回、一脚ホルダーの側をご紹介しましたが、一脚のほうの説明がまだでしたね。

さて、これらウルトラ/ウルトラスティックに加え、脚が180度反転するウルトレックのいずれも、クセがある仕組みの「ダイレクトコンタクトパイプ」という脚パイプを使用しており、好き嫌いの分かれるシリーズのため、ちょっと解説をしておきます。

20130803b この写真はULTRA STICK R50の縮めた状態と伸ばす途中の写真ですが、各パイプには普通の三脚/一脚には必ずあるロック/アンロックのためのナットやレバーがありません。2段目にあるナット状のものは高さ調整のためのグリップで、R50のような太いパイプの場合は石突きと同じローレットを切ったゴム、ULTRA MAXi Mのような細いパイプの場合はウレタンになっています。使い方は後で説明します。

ダイレクトコンタクトパイプは断面が正円ではなく、ずらした円(しかも曲線は疑似インボリュート曲線」になっているそうです)のため回転させると外パイプの内面(実際にはプラスチックの裏打ち)と内パイプがガッシリと接触し、剛性を高めています。

20130803c

ナットロック方式にせよレバーロック方式にせよ、通常はパイプの間に「締めるため」と「抜け落ち防止のため」にスリーブが入っているため、脚パイプは4mm刻みになっているのが普通ですが、このダイレクトコンタクトパイプは3mm刻みになるため、一般より段数が多いにも関わらず最下段がそれほど細くなりません。

20130803d

例えばジッツオの2シリーズは一番太いパイプが28mm径なので、4段タイプでは最下段は16mm径になります。ダイレクトコンタクトパイプでは27mm径のものでも5段目は15mm、シリーズで一番太い30mm径のものでは最下段(5段)は18mmと十分に太くなっています。(ウルトレックシリーズは6段のため最下段はそれなりに細くなります)

20130803e さて、「好き嫌いのある三脚」と書きましたが、このシステムの売りである「一発で伸縮・固定する仕組み」にクセがあります。

途中各段にロックがなく全段を一挙に緩ませるため、右の写真のように一番上の段、石突き(それと2段目にあるグリップも一緒に)を両手で持ち、「ぞうきんを絞るように」約180度ひねります。これで一挙に全段が解除されるので、そのままグイッと伸ばすのですが、何しろ両手を約130cm程度開き、その姿勢で今度は逆方向にひねって締めなければいけません。

ひねる力がそのままパイプの固定に使われ、締めるためのグリップもパイプ径より若干太い程度のものなので、パイプが太いタイプほどひねる力が必要となります。

私の持つような30mm径だと裸の手だと親指と人差し指の間の水かきの部分が痛くなります。ひねりが不十分でも気づきにくく、いざ撮影という時にガクッと下がる可能性があります(特に一脚では危険です)。

20130803f 2段目にあるグリップは、全高が高い場合に少し下げるために使用するためのものです。三脚の場合には3本とも作業しなければなりませんが、一脚では右写真のようにクイッとひねって緩め高さを調整したら逆方向にひねるだけです。

一般的に三脚/一脚の高さを縮めるのは最下段で行うのがよいと言われていますが、剛性の弱い部分を隠すのだから当然のことだと納得はできても、かがんで作業するのは面倒くさいものです。

ベルボンのこれらのシリーズではパイプ径の刻みは少な目なので、この2段目で縮める方式でも剛性が大きく下がる心配はなさそうです。(ベルボンの開発者へのインタビューで、6段脚であるウルトレックの場合、最下段をしまうと剛性は2倍になると答えていたので、細い脚の場合は剛性低下は顕著かもしれません)

20130803g 最下段側から必要なだけ畳むことができない訳ではありません。

全段が緩んでいる状態でゆっくりと上に押し上げると、各段の脚は上ほど重いため、軽い下の段からうまいこと中に入っていきます。ちょうどよい長さのところでひねって締めれば中間の長さでも固定できます。

この事や、ズルッと下がってしまわないようしっかりと締め込む事がうまくできない人は、「使えねー」となってこの三脚/一脚が嫌いになってしまっているようですが、私は既に慣れてしまっており不自由は感じていません。

縮長が非常に短いことや、外側に余計な出っ張りがないため他の荷物にひっかかることなくバッグから出せることなどメリットの恩恵にあずかっています。

もっと全高が高いものも期待したいところですが、先に書いたように、長いものの両端を握ってひねることで固定・解除を行うシステムなので160cm以上のパイプでは無理でしょう。

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