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2013年10月19日 (土)

TS-E90mm 久しぶりにTS直交にした

20131019a 私の使っているTS-E90mmは、ティルト-シフトを平行にしていることは、随分昔 「Canon TS-Eレンズの使い方」の回 に説明しました。

工場出荷時のティルト-シフト直交の状態ではなく、平行にしてあるほうがティルトもシフトもかけるパターンには良いのでそうしているのですが、久しぶりに直交にしなければならないカットが発生しました。

その説明の前に、TSの平行-直交の変更作業のおさらいなどを。

レンズのティルト・シフトユニットのマウント側にある4本の小さいネジをはずし、90°回転させて取り付け直します。

0番のプラスドライバーがあれば1分で終わる作業ですが、この際、絞りへの電気ケーブル(基盤状のケーブル)を筺体ではさまないように注意が必要です。(あくまでも自己責任においての作業で、一般にはサービスセンターに持ち込むのをお勧めします)

20131019b 平行から直交に戻す手順(工場出荷時は3の直交状態です)

 

20131019c さて、直交である必要がでたカットとは、右のようなものです(納めた写真を掲載する訳にもいかないのでイラストです)。

高さ60cmほどの、左側面にウーファーを持ったスピーカー(ペアのうちの左スピーカー)の使用イメージ写真なのですが、テレビやDVDレコーダーの乗った棚のサイドにおいてあり、棚のものは商品ではないため、ぼかしたいというのがまずひとつの条件です。

また、縦長の被写体なので、「スッ」ときれいに垂直に立たせたいので俯瞰もアオリもかけない正対した写真にしなければなりません。しかし製品が巨大なわけではないので、パース線は下の方が角度があるのが自然、つまり水平線を画面中央ではなく上のほうにしたい(図 水色の線)というのがふたつめの条件です。

(今の文章で使った「アオリ」は見上げという意味の自然な使い方です 写真系、映像系では「アオリ」の意味がごちゃごちゃに使われていて、ある人は「見上げ」の意味で、ある人は「ライズ」-上シフト の意味で使っているのでやっかいです)

被写体に正対してなおかつ水平線が上部にあるということは「フォール」-下シフト しなければなりません。一方、棚をぼかすために浅い絞りにすると、スピーカー左側面のウーファ―はかなりぼけてしまいます。深い絞りでウーファ―をくっきりさせれば棚もくっきりしてしまうので、右ティルトが必要です。

20131019d

このように、シフト軸は水平(上下にシフト)、右奥の棚をぼかすためにティルト軸は垂直(左右にティルト)が必要になりました。

めったにない直交への変更、それもネジ4か所の作業で入れ替えられる簡単なものとはいえ、17mm、新24mmで採用されたTSレボルビング機能のほうが便利です。90mmのTS-Eレンズにもそれが付いた新型が登場するうわさがありますが、出たら手に入れたいですねぇ。

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コメント

パース線は下の方が角度があるのが自然なので、水平線を画面中央ではなく上のほうに…なるほど、そういうことか!こんな解説は他に見当たりません。わかりやすい! いつもありがとうございます。

投稿: pink | 2013年10月20日 (日) 16時33分

それほど大きくないものの上辺が急角度で空に上がっていたらおかしいでしょ(日本語が変?)。逆に小さいものを大きな印象に変えるにはそのテクニックを使う訳です(カメラの高さを被写体の中央より下にする)。

イラストやコミックなど絵を描いている方は自然にそういうパースをつけているのですが、写真となるといろいろな制約があり、思い通りにならないことも多いですね。絵も描く身としてはその辺がもどかしいこともあります。

今回の例の「水平ラインを若干上に入れる」というだけなら、小さめに撮ってトリミングでも済ませられますが、ボカシも加味したテクニックとしてちょうど良いものだったのでご紹介しました。

投稿: seimas | 2013年10月20日 (日) 18時38分

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