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2014年5月の3件の記事

2014年5月31日 (土)

マンフロット MVR911ECCN -3-

20140531a

 

一眼レフでムービーを撮るのは、最近の中級機、初級機では画面タッチで任意の位置にフォーカス設定ができ、「一眼レフとしての高級機」のほうが立ち遅れているような気がします。

ビデオカメラにおいてもタイトル写真のようにセンターから外れたふたつの被写体ではピントが合いづらいですし、ましてや映像中で手前から奥に任意に動かす(あるいは行ったり来たりする)場合にはマニュアルで移動させなければなりません。

一眼ムービーではリグを組んでフォローフォーカスを使用するのがプロの現場では一般的なのだと思いますが、イン点、アウト点のマークを白リングに書いてもカメラマン側から見える訳ではなく、フォーカスマンなどいないカメラマンのみの現場では大変です。

最近ではひとりで撮影する場合の使い勝手を良くした、ストッパー付きのフォローフォーカスや( 写真左 TEEDA TRS-FF04 )、カメラマン側にリングが向いているもの( 写真右 エーデルクローン フォーカスワンプロ )があります。

20140531b

MVR911ECCNには、デジタルで2点のフォーカスポイントを覚えこませ、その2点間を行き来できる「フォーカスメモリ」機能が備わっています。

20140531c 使い方は

  1. ダイヤルで好きなフォーカス速度を選び、速度モードは固定(FIX)を選びます。(このモードが覚えこませる時だけではなく使用する時にも反映されるので、あらかじめ決めておかなければなりません)
     
  2. 近い方、遠い方いずれかのフォーカスポイントをノブを使用して決めます。レンズの距離リングでのフォーカス決めや「オートフォーカス」ボタンの利用もできます。また、画面拡大モード(デジタルズーム)の利用が可能です。
     
  3. 「フォーカスメモリ」ボタンを長押し(2秒以上)で1コ目が設定完了(ボタン1、ボタン2いずれが先でも可)。このとき反対側のボタンが点滅しはじめ、2コ目の設定を促します。
     
  4. 同様にノブを使用して2コ目のポイントに移動し、ボタンを長押しして設定。(こちらは「オートフォーカス」ボタンやレンズの距離リングは無効)
     
  5. 両方のボタンのLEDが点灯していれば2点のフォーカスポイント間のみでフォーカス移動ができるモードになっています。どちらのボタンに近い側を記録したかに関わらず、ノブの近-遠方向はもともとの動きの通りです。

マニュアルには「レンズのフォーカスやズームをマニュアルで移動した場合、メモリポイントの正確性は失われます」とあるので、2.の1点目をマニュアルフォーカスで決めるのは正確性が損なわれているかもしれません。

メモリの解除は、「オートフォーカス」ボタンを押すか、「速度制限」ダイヤルをいじるかで行えます。前回「覚えておいてね」と言った件はここなのですが、私はダイヤルをいじる(速度が変わらない程度の少量の回転)のをデフォルトにしています。

大事なのは、フォーカス速度に融通が利かない点です。まず、前回お伝えしたように「速度が速い」というモードは停止ポイントが少ないので精度が低い(思ったフォーカスポイントがその中にあるのは稀でしょう)し、精度が高いのは低速なモードなので、ムービー上ゆっくりフォーカスが移動しても問題ないかに関わってきます。

演出上の自由度(主にスピード)ではフォローフォーカスのほうが上ですが、2点間を何度も行き来するさせることを考えると、シーンの中で数回ある時はもちろん、シーンの中で片道が1回ある時でもテイクの度に同じ動作をさせるので、このフォーカスメモリ機能はフォーカスミスを防ぎたいときには大変便利です。

---つづく

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2014年5月25日 (日)

マンフロット MVR911ECCN -2-

20140524a

 

前回に続き、キヤノン一眼レフ専用フォーカスコントローラー、マンフロットのMVR911ECCN のご紹介です。ボタン・スイッチの名称(機能)は前回にも図示しましたが、説明に必要なため再度上げておきましょう。

20140524b

名称はマンフロットの取説に従っているのですが、カギ括弧が付いていたり、分かりにくい名称だったりと、もう少し工夫してもらいたいものですね(笑)。

さて、このコントローラーは「フォーカス」ノブを押し下げることでフォーカス移動を行うのですが、押し下げ量に応じて速度が可変する「可変」モードと固定速度の「固定」モードがあります。

20140524c20140524d その切り替えは、左側面にある「フォーカスモード(可変または固定)」スイッチで行うのですが、この可変モードは無段階で動きが変わるものではなく、3段階(モード)の速度が切り替わるだけのものです。軽く押しこむとまず低速、もう少し押し込んで中速、グッと押し込むと高速に変化します。

またそれぞれのフォーカス移動も、無段階でスムーズに移動するのではなく、途中のいくつかの停止ポイントにスッと移動しそこで一旦止まるというものです。

これはレンズによって異なりますが、EF24-70mm F4L IS USMの場合は高速モードで6ポイント、中速でやっと50ポイントになるので、正確なピント合わせには、中速、低速に速度を落とさなければなりません。(EF50mm F1.4の場合は高速で19ポイント)

一方、最近接距離から無限遠までの移動時間は高速で約2秒、中速7秒、低速10秒(24-70の場合)。フォーカス移動をムービー映像でどう味付けするか、移動量、タイミングでどのモードを使えばいいのか、コツが要ります。また、途中で止まるということは、音も途切れたものになり、高速では「カッッ カッッ」、中速では「カカカカ」といったマイクで拾うと気になる音になるので、これまたムービーの場合は要注意です。

この24-70のように高速モードがあまり意味をなさない場合、高速モードをオミットして中速、低速のみで使える「フォーカス速度制限」機能があります。

20140524e 左側面前方の「フォーカス速度制限」ダイヤルを回すことで調整するのですが、ダイヤル式になっているため、一見無段階に調整できそうですが、結局上記3段階の中から選ぶだけです。

指のハラでグリグリと回すと3回分ぐらいの回転角度なので、今どのモードなのか分かりにくいためインジケータ機能をもっています。

ダイヤルを前方に目いっぱい回すと3速度すべてを使う(フォーカス速度の制限がない)モードで、この時「REC/停止」「シャッター」ボタン上部の赤REDインジケータが3回点滅します。ダイヤルを手前にちょっと回すとまだ3回点滅していますが、もう少し手前に回すと2回点滅となります。この辺りで高速モードが制限される状態になります。同様に1回点滅まで手前に回せば低速のみのモードとなります。

このダイヤルの仕様がちょっと違和感があり、3点でクリックがある移動量の少ないダイヤルでもいいのではないかと思うのですが、実は次回にご紹介する使い方で重要な役割があるので覚えておいてください(笑)。

さて、この「フォーカス速度制限」と「可変または固定」の組み合わせで、以下のような動作になります。

20140524f2

フォーカスの速度に3種あり、それぞれに可変と固定がありますが、低速のみまで速度を制限すると固定と同じことになってしまうため、計5種類の動かし方があるってことです。

「高速」モードは「飛ばし過ぎ」で使いにくいことを反映してか、ファームウェアのアップ版(rev.0009)で、高速モードの速度を遅くできるようになっています。しかしこれもポイントからポイントへの移動時間が遅くなる(7段階で調整可能)だけでポイント数が増えるわけではないため、EF24-70F4Lのように5ポイントしかないレンズではあまり意味がありません。

なかなか考えてある機器なのですが、レンズ間での差やそれぞれのモードでの挙動の差をつかむまでは使いにくいように感じます。

次回は「フォーカスメモリ」機能についてレポートします。

---つづく

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2014年5月17日 (土)

マンフロットSYMPLA MVR911ECCN

20140517a

 

いやー、皆様お久しぶりです。忙しかったのは事実ですが、それ以上にブログにタッチするのが「怖い」ような変な精神状態でした(笑)。2ヵ月も間が空いたので前回何を書いたかまで忘れてしまいました(笑)

20140517b 本格的な動画の仕事が入ったので、機材を紹介しはじめたところでしたね。

今回から4回に分けてお伝えするのは、マンフロット製のクランプ式リモコン MVR911ECCN  です。

マンフロットの動画用機器のシリーズ「SYMPLA」の1アイテムですが、汎用ではなくキヤノン一眼レフのみに対応したものなので、ユーザーは限られるでしょう。

右のようにパン棒に取り付け、撮影開始/終了、フォーカスのコントロールができるものです。動画だけでなく、静止画でもシャッター切り、フォーカスコントロールができるので、動画を撮らない方にもオススメな使い方を追ってご紹介します。

20140517c パッケージが大きく(15×20センチほど)、付属品でも多いのかと思ったら中身はスカスカで、本体、取説、ケーブルクリップ(使い方がよく分からない orz)で構成されています。きっとSYMPLAシリーズの他の製品と共通の箱なのでしょう。

20140517d_2 本体の寸法は縦9cmほど(コネクタ部を除く)、巾は6cmほどです。厚みが結構ありますが、上下2段の本体でクランプ式にパイプをはさみます。はさめるパイプ径は13ミリから35ミリ。私の使っている雲台のパン棒は10mm径なので黒パーマセルを巻いて太くせざるを得ませんでした。

下半分は電池ケースになっています。単4電池2個で稼働しますが意外に電力食いのようで、前回の撮影時には2日持ちませんでした。

 

さて、様々なボタン、スイッチが見えますが、まずそれらの説明を。

20140517e

上面で重要なのは、5 の「REC/停止」ボタンと 2 の「フォーカス」ノブ。一般のビデオカメラ用のパン棒コントローラーではズームノブ(スイッチ)がありますが、キヤノンの一眼レンズには電動ズームがないのでズームのコントロールまではできません。あしからず。

6においての「デジタルズーム」とは、カメラのライブビュー拡大モードを呼び出すアクションで、全画面→5倍→10倍→…となります。すなわちカメラの<虫メガネ>ボタンを押すのと同じことです。同様に7はシャッター半押し、8はライブビューボタンと同じ働きをするわけです。

20140517g 5 の「REC/停止」ボタンはそのまま押してREC、もう一度押して停止という、この手の通常のスイッチアクションですし、2 の「フォーカス」ノブは左右どちらかに倒して、フォーカスを奥に(手前に)移動させるアクションです。

「手前に移動」「奥に移動」を左右どちらに当てるかはカスタマイズできます。工場出荷時にどちらであったかは忘れましたが、現状私は右を接近方向にしています。

また、「REC/停止」ボタンはダブルクリックすることで静止画のシャッターボタンになります。もう一度ダブルクリックしてビデオ用の「REC/停止」になりますが、どちらのモードかはボタン両サイドの緑LEDのインジケータで判断できるようになっています(P-photo V-video)。
(旧ファームウェアではダブルクリックでなく4秒以上の長押し)

さて、このフォーカスの移動は、ノブを軽く押しこめばゆっくり、強く押しこむと速くなるのですが、それを調整するのが左側面にある2つのスイッチです。

4の「フォーカスモード」スイッチを「FIX」にするとノブの押し込みに関わらずコンスタントにフォーカスが移動します。「VAR」は押し込みに応じて可変するモードです。

上部の3「フォーカス速度制限」ダイアルで最大の速度(可変での最大速度、固定時の速度)が変更できます。

20140517

この速度の調整が実に微妙なので、その辺を中心に次回ご説明します。

---つづく

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