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2014年6月の3件の記事

2014年6月29日 (日)

SELP18200でフォローフォーカスを使う

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私がサブ機としてSONY NEX-7を使用していることは過去何回か取り上げましたが、ムービーのサブ機として、電動ズームで高ズーム比の SELP18200 とセットで使うことがあります。電動によるスムーズなズーム。またそのズームも非常にゆっくりとしたズームが使える点。レンズ交換せずともワイド、テレ、どのシーンでも可能な点。そしてシステムが軽く組めるので特殊な位置からの撮影でも負担が少ない点などメリットが多いためです。

春に行った工場の撮影では、細かい粉が舞っているような業態のため工場内でのレンズ交換は怖くてできなかったことや、キャットウォークの上から全景を俯瞰で撮る必要があったので非常に重宝しました。

20140628b このレンズはEマウントのビデオカメラ NEX-VG30 で使うことがメインで考えられたレンズなので、通常のスチルカメラとは異なったスイッチ配置です。左手をレンズ下に添えて、親指先で作業がしやすいようにレイアウトされているのですが、一番の特徴は左手の腹がしっかり収まるように設けられた下部のぼっこりした部分がピントリングに被っている点です。

通常、フォローフォーカスはギアと咬み合わせるためにピントリングに巻くギアが必要になりますが、このレンズではそれが使えません。

そこで前回ご紹介したギアレスフォローフォーカス なら使えるかと実験してみた顛末をご紹介します。

まずレンズ下部の膨らみが大きく、マウント近くまであることから、リグのベースプレートに上手く乗るかどうかが問題になります。写真左のように、この膨らみの後端には「脚」があり(写真 丸印)、カメラ底面からこの脚の下面まで23mm。三脚穴からその面がレンズに当たるまでの前方の寸法が33mmです。

ベースプレートが通常の向き(カメラを後方に取り付ける)ではプレートがぶつかってしまう(写真中)ので、逆付けにせざるを得ません。

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本来なら重心を考えレンズとカメラの中間あたりにベースプレートのセンターを持ってきたいところですが、このように随分と前寄りになってしまいました。これにフォローフォーカス部を取り付けると下のようになります。

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一応フォローフォーカスがスムーズに動くように取り付けられましたが、ズームレバーにかかってしまい、ズームできません(笑)

20140628f そして、フォローフォーカスを使ってフォーカスリング(ピントリング)を回すと、はやく動かすと映像でわかるぐらいにレンズが上下に揺れます。

再三ご報告のようにNEX-7は底面があまりにも小さいため、このベースプレートのようにゴムの座を持った台への固定ではしっかりした固定ができません。そこでフォローフォーカスのゴムリングの動きに負けてレンズが動いてしまうのです。

そこで、アルカスイスプレートを使用した堅固な固定方法を考えてみます。カメラ底面からレンズ下面まで23mm。 L字プレート PSL-N7KIRKのクイックリリースクランプ の合計高さが22.7mm程度。これをベースプレートを通常の向きにして使用するとこのようになります。

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レンズの脚の部分がベースプレートに当たり(写真 丸印)、クランプがカメラを下向きに引く力と、ベースプレートがレンズを上向きに押す力が働いて堅固な固定になります。

ところが、ベースプレートの  ロッド取付部が前過ぎて、フォローフォーカスをレンズ左側に付けることはできません。そこでフォローフォーカスをレンズ右側に付けます。

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グリップの前ぎりぎりですが、しっかりピントリングに当たる位置に取り付け可能です。

こうやってフォローフォーカスとしては反則技のカメラ右側に設置。右手はフォーカス、左手は電動ズームという一度に両方の操作ができるものとはなりましたが、同時にカメラのパンなどの移動はできません(笑)。

もとはといえば、まだハイブリッドAFになってはいないNEX-7、電動ズームとはいえリモコンで操作できない点、ピントをマニュアルで合わせても高倍率ズームではその都度あわせなければならない点、ましてやピント位置を変える演出をしたいなどという難しいことを解決しようとフォローフォーカスを利用しようとしてかなり無理をしています。

今となっては、パン棒に取り付けられるリモコン RM-VPR1 に対応した α6000 があり、フォーカスもスムーズとのことなので、フォローフォーカスの必要性は、演出上ピント送りが必要かどうかのみになりました。

パン棒リモコン使用であれば、ズームレバーに被っても構わなくなるのでフォローフォーカスは左側に付けられます。その場合、堅固なカメラの固定を考えると一工夫必要です。ベースプレートを逆付けにしてなおかつカメラ位置が後方になるようネジ穴をベースプレートにあけることで、上の諸問題は解決します。

あぁα6000買おうかなぁ…

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2014年6月22日 (日)

ギアレスフォローフォーカス

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ムービー機材のご紹介が続いていますが、今回はフォローフォーカス。

実はMVR911ECCN を買ってしまったので、このギアレスフォローフォーカスもあまり使わなくなったのですが、部分パーツで重宝しています。このところのご紹介のきっかけとなった「本格的なムービーの仕事が入った」の回 の組み合わせでもしっかり使用しています。

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20140622c さて、私の持っているものはブランド名が「OPTEKA」となっていますが、エーディテクノ SS-001 や、SUNRISE SR-604 といった名で流通しているものは皆同じもののようです。

一般的に、ベースプレート(カメラマウント部)、ロッド、フォローフォーカスそれぞれが別売りになっていて、合わせると5万円を超す(しっかりしたメーカーのものなら10万超)ところが、これはセットで2万円ほどで済む超お手頃なものです。

一般のフォローフォーカスで採用されている「レンズのフォーカスリング(ピントリング)にギアを巻き付け、フォローフォーカス側のギアとのかみ合わせで回転させる」のではなくフォーカスリング(一般的にはゴム製)をフォローフォーカスのゴムリングの摩擦で動かしてしまうものです。そのためフォローフォーカスの取付角度が斜めになっています。

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使用するカメラサイズ、レンズサイズ(径やフォーカスリングの位置)に合うように調整できるようになっています。フォローフォーカス部は、レンズ幅(フォーカスリング幅)に合わせるための横方向の移動・固定、ロッドに沿った前後方向の移動・固定をひとつのネジでまかなっています。またカメラの高さ調整は上下にスライドするベースプレート部の押しネジをゆるめ→移動させ→固定します。

20140622e ネジの抵抗がロッドへの固定とスライドするパーツにうまく分散されないといけない構造ですが、ちょっと精度が悪く、かなりの握力がないと横位置はばっちり決まってもロッドの締め付けが弱く前後にずれてしまいます。

そこでロッドをはさむパーツをペンチでほんの少し変形させてやる(とはいってもアルミ製ですから変形するにはそれなりの力が要りますが)と、そこそこの力で両方がしっかり止まるようなスムーズな動きになりました。

フォローフォーカス部は取付高の調整ができないため、また、カメラマウント部も20mm程度の高さ調整しか効かないため、背の高いフラグシップ機での使用や、アルカスイスクランプなどを介しての取付には向いていません。斜め向きに付いているフォローフォーカスがレンズの真横にないと摩擦が適切ではなくなり滑って空回りすることがあります。

また、フォーカスリングがカメラにかなり近いと使用できません。下は5DIIにSIGMAの24-105mm F4 DG OS HSMを使用している状態ですが、フォローフォーカスパーツとベースプレート部の空きがほとんどありません。ベースプレートを前後逆付けすることで回避できますが、ベースプレート下部の三脚取付穴が後方にいってしまうためシステム全体が不安定になります。

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また、レンズのフォーカスリングの素材・形状によってはうまく使えません。上のようなローレットが細かめのものは問題ないのですが、凸凹が大きなものだとフォローフォーカスのゴムリングの押し当てが不十分で、谷に入り込んで空回りします。

 

さて、MVR911ECCNを使用することになった私には不要になったとお思いかもしれませんが、ロッドシステム(リグ)にはマットボックスなども取り付けられるため十分に利用価値があります(なにしろ安いため、高いベースプレートとロッドを買うより安い)。

7インチのモニタも使い始めたため(これについては後日レポートします)、それを取り付けることを考えてみました。ロッドを後ろに伸ばし、マンフロット ナノクランプ 386BC とミニ雲台でサポートすることも可能です。

20140622g

しかし、クランプが強力でも片方のロッドへの取り付けでは、三脚に装備を付けたまま担いで移動しなくてはならないような撮影では不安です。そこでこのリグの下にアルカスイス規格のロングプレートを付けたシステムにしています。

使用するプレートは BENRO PU200、BENROのプレートの中で一番長い200mmのものです。これに小型の雲台を取り付けます。写真ではカメラネジが2つありますが、リンク先のショップ画像ではプレート付属はひとつしか写っていせん。ウチに転がっている他のネジを転用したかもしれませんがこの製品には2個付いていた気がします。

20140622h

カメラにはL字プレートを常に付けているので、このリグにもカメラ取付用にアルカスイス規格のクランプ(KIRKのもの)を使用。下のロングプレートは200mmもあるので、レンズ交換などで前後の重心が大きく変わっても、適切な位置に調整可能です。

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20140622j リグのベースプレートにクランプを取り付けたことでカメラが立ち上がり、モニターはほぼレンズセンターの高さに来ます。光軸がそろった使いやすいシステムになります。

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2014年6月14日 (土)

マンフロット MVR911ECCN -4-

20140614a

 

マンフロット製のクランプ式リモコン MVR911ECCN  はムービーでの使用をメインに考えられた機器ですが、対応するカメラがキヤノンの一眼レフですから、スチル写真での使用もできるようになっています。

20140614b 「REC/停止」ボタンをダブルクリックすることで動画→静止画とモードが切り替わり、シャッターボタンになります。また、MVR911ECCN にはAFボタンがあるので、オートフォーカス撮影も当然できます。

長く重い玉をつけ三脚で撮影するフィールドスポーツやモータースポーツ、鳥などのネイチャー系など、使用すると便利なシーンはありそうです。右手はカメラパン、レリーズ。左手はズーム。それぞれ手先の移動のないスムーズな操作ができます。

しかしこの場合、背面液晶によるライブビューモードになっている訳ですからカメラの挙動はすべてライブビューモード上のものになります。

像面位相差AFではないモデルでは、合焦が非常に遅いことはご存じでしょうが、MVR911ECCNでAFさせたからといって速くなるわけではありません。ましてや「フォーカスメモリ」を使用していてピントを決めているにも関わらず、シャッターを切る時にカメラが勝手にオートフォーカスのシークエンスに入りシャッターチャンスを逃すのではどうしようもありません。

20140614d そこでこのMVR911ECCNでは、カメラのモードが「AF」のときはもちろん、「MF」のモードでもフォーカシングできるようになっています。MFモード上では即座にシャッターが切れます。(この場合MVR911ECCNのAFボタンは無効です)

キヤノン純正のEFレンズではMFモードでもすべてで動作するのだと思いますが、他レンズメーカーのものではそうでもないようなので注意が必要です。事実、私の持っているSIGMA 24-105mm F4 DG OS HSMは、MFモードではMVR911ECCNが使用できませんでした。

 

この一番重要な「MF」時に使えるか、動作音はうるさくないか、フォーカスポイント数やフォーカス移動速度はどうか、私のもっているレンズのいくつかを表にまとめてみました。

  EF40mm
F2.8 STM
EF50mm
F1.4 USM
EF24-70mm
F4L IS USM
EF70-200mm
F4L IS USM
SIGMA24-105
F4 DG OS HSM
MF時の使用 ×
フォーカス動作音 ※1
高速時 停止点数 10 19 6 10 5
同 移動時間 4.5秒 4.7秒 2.2秒 2.4秒 2.5秒
中速時 停止点数 62 85 50 65 27
同 移動時間 8.4秒 11.0秒 6.5秒 8.4秒 (8秒)※2
低速時 停止点数 452 170 135 676 112
同 移動時間 41秒 15.2秒 12.0秒 1分7秒 (22秒)※2
  ※1 音は比較的小さいが「チッチッ」と目立つ音のため気になります
※2 移動が不安定で、奥に送るのと手前に戻すのでも異なります

 

手持ちのすべてを調べるのは大変ですし、すべてのEFおよびEF対応レンズを持っているわけではないので不十分とは思いますが、レンズによって挙動が異なります。お使いのレンズがお使いの目的に適合した動作をするかどうかは各自のご判断におまかせするしかありません。

最後に現時点(2014年6月)での適合カメラもご紹介しておきます。

1Dx,1D MarkIV
5D MarkII,III
6D
7D
70D
60D
Kiss X5
Kiss X4
Kiss X3

Kiss系新製品にはまだ対応していません。70Dに対応したのが2014.2.28のrev.0011ですから対応までには結構かかるでしょう。

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