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2014年7月 6日 (日)

ジオラマ風(ミニチュア風)写真

銀座線ジオラマ

 

TS-Eレンズに関する記事で何度か取り上げたジオラマ風(ミニチュア風)写真。当ブログでも ギャラリー を設けていますが、「TS-Eレンズのみでどれだけ表現できるか」に主眼を置き、特に他の加工を施していないものを載せています。

タイトル写真は、現在は解体作業に入っている渋谷の東急東横店から出てくる東京メトロ渋谷線を撮った2年ほど前の写真ですが、ティルトを使っていません。逆ティルト撮影でとったものがこちらですが、

20140706b

20140706c かなりジオラマ風に見えるとはいえ、違和感があると思います。このような立体構成を撮るといろいろな箇所が破たんしています。

ピントを合わせたい先頭車両からすればずっと奥にある場所にピントがあっていたり(1a,1b)、撮影場所からほぼ等距離なのに(それどころか上ほど近くなるはずなのに)上にいくほどボケていたり(2)、もう少しピンがきていてもいいところがボケ過ぎていたり(3a,3b)と、被写界深度が浅い場合に発生するボケとは違うところがたくさんあります。

下の図のように、ピント面、被写界深度の成り立ちが、実際のミニチュアを撮ったときのようにはできていないことが一番の原因です。

20140706d

またタイトル写真は、コントラストや彩度をかなり上げていますが、ミニチュアらしい質感まで表し、より「それ風」に表現するのだったら、それらの調整も必要となります。当ギャラリーの写真はレタッチしていませんが、現場の光の具合がいい場合にはノータッチでもミニチュアらしさが出ることもあります。

そこでティルトレンズを使用しないで、よりミニチュア風に見えるようにPhotoshopで加工してみましょう。

20140706e

元となる写真はパンフォーカスです。これの適切な場所をぼかしていきます。クイックマスクの扱いに慣れていれば、どのようにすれば良いかはおわかりでしょうが、画面右の建物ファサードが右ほどぼけていくようなボカシの作業では、左全体をベタ塗りし、建物部分を左から右にかけて透明になるようなグラデーション塗りのマスクをかけます。

20140706f

Photoshop CS6には新たに「フィールドぼかし」「虹彩絞りぼかし」「チルトシフト」の3つの「ぼかしギャラリー」が追加され便利になりましたが、旧バージョンの「ぼかし(レンズ)」でもグラデーションを上手に使えばボケのコントロールが可能です。

20140706g

ボケの量をそれぞれの部分で上手に案配すれば、実際にミニチュアを撮ったような周囲のボケを作りだすことができます。この作業に加え、コントラストをかなり強く、そして彩度もかなり強くすれば模型のような質感が出ます。

20140706h

もとの写真が縦位置で、まわりの要素が多いので作業は複雑ですが、このくらいに仕上げるのに30分ぐらいです。まだまだ追い込んでアート性(より模型らしさを出す)を上げることもできますが、こんなところで十分に雰囲気がでていると思います。ただ、道路や橋脚のあたりが若干不自然なので、大胆にトリミングしたのがタイトル写真です。

同じようにPhotoshopのみでジオラマ感を出した作例として、俯瞰の度合いがかなり低いものを挙げます。右に松の木がありますが、ティルトで撮ると上半分はボケてしまいミニチュアを撮った風にはならないのですが、Photoshop上でボケを加工していくのならどんなアングルの写真でも自在です。

20140706i

20140706k

 

20140706l 今やほとんどのコンデジにエフェクトとして「ミニチュア」モードがついていますが、それにせよ、ティルトによるミニチュアライズにせよ、ミニチュア風に見える条件は結構限られていて、多めの俯瞰角度で、被写体はなるべく平らなもの。適度にまばらに分散されているなどが必要でしょう。実際、世の作品をご覧になれば、だいたいはそんな撮り方をしていることがお分かりいただけるでしょう。

ティルトで「見かけの被写体深度を深くする方法」をさんざんご紹介し、「平らなものに向いている」ことはおわかりでしょうから、それと同じ原理だということです。

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コメント

友人が「星の軌跡」の写真をベテラン先輩たちに見せたところ、「どうやって撮った!?」と驚かれたそうです。 「これこれこうして撮影し、それ用のソフトで合成して……」と説明したら、その場の空気が一気に悪くなりましたとさ。
--------というエピソードを思い出しました。

投稿: pink | 2014年7月 7日 (月) 21時12分

主義が違う人たちの議論ってこうなりますよね。特に写真は…(笑)
まぁ、最終的にどんな絵にしたいか考えた上でのことなら、どちら(撮影時にどれだけ追い込めるか、後処理でどれだけ「カッコ良く」できるか)も、評価するって態度が順当では。

私なんて、デザイナーとして加工・合成も日常茶飯事にしているので、そこで追い込めるところは撮影時には目をつぶってイージーに撮ってしまいます(手抜きとも言う)。
たまにはpinkさんのようにライティングのとことんの探求もしたいのですが…

投稿: seimas | 2014年7月 9日 (水) 09時57分

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