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2014年12月20日 (土)

小型雲台・ミニ雲台 ふたたび

20141220a

 

前回の説明の中でミニ雲台が出てきたので、そのレポートなど。前回の説明にあったパンプロダクトの XXX Ball-Head “baby”(写真左)と、同じくパンプロダクトの “PowerBlack” (写真右)です。

スタジオブツ撮りでは機材や撮影物の保持用に小さい雲台があると便利なため、私は様々な小型雲台を持っていますが、「小型雲台 ミニ雲台」の回 以降増やした雲台なので同じようなレポートをしようというわけです。

20141220b 5DMarkIIと写すとその小ささが良くわかると思いますが、小さい割には耐荷重がかなりあるものです。

ボール径はbabyが18mm、Power Blackが25mmと、その大きさなりの径のもので、構造も、ボールの下に置かれた受け台を締めネジの先端側面で押し上げることでボールを締めつける仕組みの、この手のサイズのものでは一般的な構造です。

写真はbabyで、PowerBlackではカメラ受けプレートがネジに固着しているためはずせず、同じようには分解できませんでしたが、仕組みは同じです。

20141220c

20141220d 国産のミニ雲台だと細ネジにしか対応していないものが多いのですが、このブログで再三登場の LPL MH1004 と同様、太ネジにも対応していて使い勝手がよいものです。

基本構造は同じで、パッと見ではほぼ同じ大きさですが、使用感は大分異なります。

babyは割と滑らかに仕上げられたボールに対してPowerBlackは梨地の表面のためボールの回転は「ゴツゴツ」あるいは「ザラザラ」した感じです。

一方、カメラ受けプレートのゴムはbabyは柔らかく厚いため、しっかり締めても載せたカメラがフワフワした感じが残ります。PowerBlackのゴムは表面が細かい目で仕上がっていて、立ち上がった周囲のフチからちょっと出ている構造なので、最終的にフチでカメラを保持する安定性の高いものです。

20141220e

20141220f PowerBlackは締めネジを大型のものにして締めつけ力を上げていますが、そのせいで雲台下面より下までノブが回ってしまい、雲台プレートが大きい三脚では使えないため、小さいネジも付属しています。

ところが、この大きなネジで締めつけるのに比べるとトルクが小さくなってしまうため、その際には耐荷重は減ってしまうのが難です。

それぞれ飛び先のページにもあるようにカメラの保持にも大丈夫、PowerBlackに至っては重量レンズにも耐えますが、実際の耐荷重はどんなものか気になるでしょう。

20141220g そこで、「ボール雲台の耐荷重実験」の回 と同じく実験をしてみましょう。

90度(マイナス数度)傾け、プレートに取り付けた棒(L=30cm)の先にフックを付け、ボールセンターから吊り下げる オモリまでをどの雲台でも40cmとなるようにして、100gずつオモリを足して、ボールがズルッとずれるまで試します。

比較のためにMH1004に加え、カメラ用雲台 VelbonのQHD-41、QHD-51(いずれも生産完了品)も測ってみます。MH1004は上記のようなボール受けを横ネジで締める構造ですが、ベルボンの2点はネジを締めると縦に割られた本体が左右からボールを締める構造(両手でテニスボールを包むように持つイメージです)になっています。

20141220h

 

  LPL
MH1004
panproduct.
baby
panproduct.
PowerBlack
Velbon
QHD-41
Velbon
QHD-51
全高 47mm 54mm 57mm 63mm 80mm
基部径 24mm 30mm 34mm 33mm 44mm
ボール径 16mm 18mm 25mm 22mm 30mm
質量 49g 99g 104g 97g 178g

実験結果はこのようなものです。

荷重:kg 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 1.0 1.1 2.0 2.1
MH1004 × × ×   × ×   × ×
MH1004(弱) × × × × ×   × ×   × ×
baby ×   × ×   × ×
PowerBlack     ×
QHD-41 × × × ×   × ×   × ×
QHD-51   ×   × ×

「MH1004(弱)」というのは長年使って「ヘタってきた」個体です。かなり強引に締めつけ、ネジ先の変形や、それを受けるボール受け台の溝のヘコミ、果てはボールの変形などもあるでしょう。なにしろ極少の雲台ですからちょっとの変形が及ぼす影響は大きいようです。

ベルボンのものが意外に非力なのは、ボールがしっかり磨きあげられて微調整がしやすいことの反面でしょう。逆に非常に耐荷重のあるPowerBlackは先にも書いたようにザラザラしたボールのため、重量のあるカメラを載せた場合、微調整はしづらく感じられます。

ボール雲台にも様々なものがあり、用途に応じて使い分ける。あるいは緊急時に使えるサブ的なものを追加で持っておくなんてことの参考になればと思います。

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