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2015年2月の3件の記事

2015年2月22日 (日)

クローズアップレンズ比較 -2

20150222a

 

Cyber-shot RX100IIIにつけた各社クローズアップレンズの比較実験の続きです。

さて、前回あまりにもセンターと周辺の画質の差がひどかったテレ端の最短撮影距離での撮影。いろいろ実験してみると、センターでフォーカスを合わせる場合と周辺近くでフォーカスを合わせる場合では寄れる距離が違い、周辺の場合には1cmほど引かないとピントが合いません。

像の流れやこのピントの件で考えると大きな像面湾曲があるためと考えられますが、なにしろRAWデータで既に大きな歪曲収差を補正しているコンデジで、本来の「生-RAW」が見られないため、歪曲収差の補正と像面湾曲とがそれぞれどの程度関わっているのかはわかりません。(現像ソフトによっては見られるものもあるようですがそこまではしません あしからず)

前回もご紹介したクローズアップレンズを付けないノーマル時の最短撮影-1の位置でピント合わせ(ISO200 f8 1/30)
20150222b_2

3の位置でピントを合わせたもの(ISO100 f8 1/20)-環境が若干変わっています
20150222c

それぞれの位置を等倍切り出し(拡大時)したもの(クリックで幅1200に拡大します)
20150222d

色身やコントラストが違うのは環境が変わったせいですが、とにかくちょっと引いて周辺でピント合わせを行った方が若干良いようなので、これからの実験はこれで行ったもので見てみます。(ISO100にて絞りとSSをシフト)

まず、このクローズアップレンズを付けない状態との比較をしたいので、この状態にクローズアップレンズをつけ、それ以上寄らないで写してみます。

20150222e ◆KenkoAC f8 1/20 ISO100 以下の実験でもISOは100です

タル型の歪曲収差が補正され周辺まで四角く写りましたが、カメラの本来のフォーカスが無限大近くになったため、インナーフォーカスのズームレンズの特徴で画角がかなり狭くなりました。これでは比較しづらいので若干引き、画面周りに同じ要素が入るようにせざるを得ません。

20150222m そのようにして撮った、ケンコーの PRO1D ACクローズアップレンズ No.3
20150222f

これはf8のものですが、クローズアップレンズをつけるとセンター、周辺で絞り値による差が大きくなるのでf5.6、f11のものも比較します。 それぞれの位置を等倍切り出し(拡大時)したもの(クリックで幅1200に拡大します)
20150222g

センターでは解像ピークのf5.6以上はボケるばかりですが、四隅はf11になるまで解像していきます。

20150222n つぎは同じケンコーの単レンズのMCクローズアップレンズ No.3
20150222h
ACの結果同様にクリックで1200幅に拡大します。
20150222i

アクロマート(1群2枚のレンズ構成で色収差を補正した)タイプであるACに比べ、周囲の色収差があったり、中頃の解像感も若干低いようです。

20150222o マルミの DHGマクロ3 は、
20150222j

20150222k

ケンコーのMC同様単レンズですが、解像感は若干よく、収差も若干押さえられています。

 

右上隅(場所3)部分のみ(f8のもののみ)をクローズアップレンズなしの状態と3つの機種を比較するとこんな感じです(クリック拡大で等倍)。

20150222l

いずれもノーマル時での周辺の歪曲、解像が補正されるのが意外でした。通常外付けレンズではつけた分悪くなっていくのですが、元の悪さを補完したようです。それでも安いレンズでは色収差は出てしまいます。価格が KenkoAC>Marumi>KnkoMC となっており、性能もそれに準じているようです。

次回はクローズアップした距離での画像比較です。

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2015年2月16日 (月)

クローズアップレンズ比較 -1

20150215a

 

前回、MagFilter Threaded Adapter を利用してCyber-shot RX100IIIにクローズアップレンズを付けることを料理撮影で実験しましたが、スタジオでより詳しい検証をしようと思います。特に、前回使ったレンズはアクロマートタイプでしたが、より簡単(1枚レンズ)な軽量・安価なタイプとも比較してみたいと思います。

ケンコーからは前回紹介した  PRO1D ACクローズアップレンズ No.3MCクローズアップレンズ No.3、マルミはDHGマクロ3で、径はすべて52mmです。

20150215b

写真でおわかりのように各タイプ、枠幅が結構異なります。ケンコーMCは6mm、ACが10mm、マルミは8mmあります。質量は19g、41g、19g(52mmの場合)でACが重いのは1群2枚のレンズ構成だからです。

20150215c_2 これら3種の性能比較をしようと思うのですが、収差を見るにはチャートが一番。

私の場合、クローズアップレンズはRX100IIIのテレ端(換算70mm)で使うことが前提となり、撮影距離も近い(付けないノーマル時に30cm)ため、5mmグリッドを書いたA4サイズ程度のものを使用します。

十分に均一に照らされたチャートを、カメラのシングルAFで合焦の合図が出るかでないかのギリギリのところを行き来させ最短撮影距離で写すことにします。
(右写真ではAFエリアがフレキシブルスポットのものが写っていますが、実際はAFエリア「中央」にて行っています)

 

まずはクローズアップレンズを付けないノーマル時(撮影距離はレンズ先29.3cmでした)で絞りを変えて撮ってみます(感度はすべてISO200で統一)。4カットを合わせた画像です。なおチャート中の数字はセンターからの寸法(cm)です。だいたい17×11cmが写っています。
(クリックで1200×800ピクセルに拡大します)
20150215d_2

望遠側にも関わらずタル型の歪曲収差があります。JPEGの撮って出しなので補正が掛かっているはずですが目立つ収差です。

個々の等倍で詳しくみていただくと、センター(上の画像青色部)はまあそれなりに解像しています。f8では解像のピークを超え眠い絵になっています。

20150215d3

ところが周辺はかなり流れています。四隅どころかセンターと4隅の中間あたりですでに眠くなっています。

20150215e

この傾向はワイド端でのノーマルの接写時(撮影距離はレンズ先4.5cmでした)にもあるのですが、四隅こそ流れるものの中間地点でのぼやけ方は若干低く感じます。
(上でf8では解像のピークを過ぎているといいながら絞りf8のものをお見せします 全体像はクリックで拡大します)
20150215f
20150215g

 

もとのチャートの出来を理解していただく上で、EOS5DIII+TS-E90でクローズアップレンズを付けずに最接近で撮った写真も比較用で掲載します。(全体像はクリックで拡大します)

20150215h

20150215i

こちらもf8なのですが、さすがにしっかりと写ります。また、ホワイトバランスの違いもよくわかります。

元がこんな状況なのでクローズアップ間の差異がどのくらいでるのか、その実験は次回に。

 

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2015年2月 7日 (土)

RX100IIIにクローズアップレンズをつける

20150207a

 

前回はMAG FILTERを利用してPLフィルターをつけましたが、今回はクローズアップレンズのおはなし。

RX100IIIはテレ端(70mm相当)でもレンズ先30cmまで寄れる、コンデジとしては「寄れるカメラ」なのですが、それでもマクロレンズをつけた一眼のようには寄れません。

最短撮影距離でテーブルに供された料理をディッシュ全体で撮ることはできても料理のパーツのアップまではできません。
20150207b

かといってかなり寄れる(レンズ先5cm)ワイド端では、換算24mmのため「形をしっかり伝える写真」にはなりません。
20150207c

RX100IIIには、画面のクロップで画角を最大1/2まで小さく(ズームとしては最大2倍)する「スマートズーム」、ソニー独自の「全画素超解像技術」で、写真を構成しているすべての画素を解析し、解像感を保ったまま拡大する「全画素超解像ズーム」(最大2倍)が搭載されているので、それを使う手もあります。

70mm ノーマル最短撮影距離
20150207d

70mm 最短撮影距離でスマートズーム x2.0
20150207e

20150207f しかし、「スマートズーム」「全画素超解像ズーム」では、撮影者が任意の位置にフォーカスエリアを置く「フレキシブルスポット」モードでも、光学ズームを超える領域に入るとスポットが解除され、画面全体を使ってピントを合わせるモードになります。合焦は大きな四角枠が緑色で表示されるのですが、どこにピントを合わせているかわかりません。

またスマートズームとは、要はクロップですから画像は小さいものとなります。5472×3648ピクセルあるものが2736×1842になってしまうわけです(スマートズームを効かせるためには画像サイズモードをSにする、すなわち大写しにしないものも小さいサイズで撮るという状態にしておく必要があります)

これらから、ズームを使う方法もいまひとつと感じます。

 

そこでクローズアップレンズの登場です。世のクローズアップレンズには何種類かありますが、アクロマート(1群2枚のレンズ構成で色収差を補正した)タイプの ケンコー PRO1D ACクローズアップレンズ No.3 を用意しました。当然フィルター径は52mmです。(52mmでもパッケージは10cm角もあってちょっとびっくりします)

20150207g

20150207h 2枚の合わせレンズのため分厚く、枠は10mmもありますが、カメラへの収まりはとても良い感じです。

かなり重たい(41g)ため、マグフィルターと合わせると60gにもなり、すぐはずれるんではないかと心配しますが、クローズアップのためだけにつけるので「使い終わったらすぐはずす」を心掛ければ通常の撮影ではまず問題ありません。

ちなみに前回とりつけたPLフィルターでは合計質量は36gです。

3番のクローズアップレンズはカメラのフォーカスを無限遠にしたときに撮影距離(レンズ先)が33cmになる設計ですから、このカメラでは付けない状態での最短撮影距離30cmとちょうど重なりシームレスに使えます。

クローズアップレンズをつけて一番寄った(レンズ先16cm)写真では上のケーキも肉もここまで大きく(2倍弱)なります。
20150207i
20150207j

これなら料理のディテール撮りもOKですね。ちなみに最短撮影距離が短くなるため、ファインダーでの撮影ではグッと乗りだす姿勢になります。

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