カテゴリー「雲台アクセサリー」の16件の記事

2019年3月11日 (月)

使用機材の現状 雲台編 -2

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細く軽量の三脚は、簡単なブツ撮りに主に使用するため、雲台は軽量の3ウエイ雲台が良いのですが、アルカスイスクランプを持ったもので軽量・良質のものはなかなか見当たりません。中国の無名ブランドの著しく安いアルカスイスクランプのものもアマゾンで購入して実験をしてみたのですが、様々な部分の出来がよくありません。

2019031001 そこで改造してアルカスイスクランプを取り付けるのに最適な雲台として、ベルボンの3WAY雲台 PH-G40Dを選びました。

質量が438g というかなり軽量でありながら推奨積載が3kgとなっている一眼レフでも問題なく使えるモデルです。

ベルボン独自のクイックシューを採用していますが、その構造が簡単で、アルカスイスクランプに取り替えるのに加工が楽であろうと予想しました。なにしろマンフの410を加工した際 にも"それほど大変な加工"ではなかったものの、苦労したので、今回は”簡単な工作”で済むものを所望していたのです。

 

PH-G40Dのクイックシューをはずすと、かなり広い平面があります。

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クイックシューの固定/解除レバーの取付も割と簡単な仕組みです。

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コの字になった3方の囲みの内部は幅39ミリが確保できるので、ここに市販の若干巾の狭いクランプがネジで固定できそうです。幅38ミリのものでは NEEWER DC-38Q などがありますが、ウチには他の雲台から取ったクランプでちょうどよいものがありました。CHIHEISENN MT-215B の雲台は出来があまりよくなく、この回 にご紹介したように、クランプを入れ替えて別用途に使っており、そのクランプがちょうど余っている状態です。

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ノブが短いタイプなのでそのまま載せてもノブの辺りが平面に当たってしまいます。一方で、クランプの高さは、雲台の3方のヘリより十分高いので、ヘリは削らなくて済みます。

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雲台の平面左後ろには水準器があり、それまで無くしてしまうのはもったいないため、そこを残した若干複雑なカットでクランプのノブに当たる部分を無くし、センターにネジ穴(M5)を開ければ加工完了です。

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非常に収まりの良いクランプがついた軽量雲台が完成です。質量425gという、アルカスイスクランプを持ったもので、標準レンズレベルの一眼レフにも耐えうる雲台としてはかなり軽量のものでしょう。

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2019031008 そしてもう一つ、かねてから「こんな雲台、便利だよね」と思っていた機能を追加する加工も施します。

3ウエイ雲台だと、大体の機種はベースの上にまず上下ティルト軸があって左にティルトノブが付いています。その軸のカバー部分にカメラネジがあると、例えばタイトル写真のようにモニターをここに取り付けるといったことができます。

しかし、このカバーは簡易にはまっているだけのプラスチックのキャップなので、ここもそれなりの加工が必要になります。

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カメラネジを持った細いシルエットのネジとして、カメラ底面にストラップを付けるためのOリングがあったので、そのネジ部分をプラキャップに裏から固定(キャップにはネジを切り、なおかつ堅固に接着固定)し、キャップも本体にしっかり固定するため、3本の小さいネジのため周囲に穴をあけ、本体側にも受けの穴あけ加工(本体のこの部分もプラスチックのため、木ネジで固定することにしました)を施します。

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そしてすべての加工が済むと便利な雲台の完成です。このキャップ部分は本体側に固定されているものなので、雲台を上下にティルトとしてもこのネジは回転しません。

モニターの固定時も、カメラをティルトしても見やすい状態が保てます。

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最近の出張ブツ撮りでは、この雲台を付けたGT0532に、ミラーレスSONY α7IIIにTS-E90(マウントコンバーターはMETABONES MB_EF-E-BT5)を持っていくのがメインのパターンとなりました。

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2019年3月 3日 (日)

使用機材の現状 雲台編 -1

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例によって、更新の頻度が低くなっていますw。さて、最近いただいたお問い合わせにコメントを付ける際に、古い記事の内容が現状にそぐわなくなってきていることに気がついたので、ここ数回は私の機材の現状をお伝えしたいと思います。

まずは雲台。

【カメラスタンド用】

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カメラスタンド「ミニサロン190」は割と最近でも何回か登場させていますので、その上に乗っている雲台がマンフロット 410 ジュニアギアヘッド(回転軸のロゴシールが古いタイプのもの)であることはご存じと思います。その昔は同じマンフロットの405 ギア付きプロ雲台 でしたが、随分前に中古ショップに買取してもらいました。

20190303d 改造した顛末は、この回に記事にしましたが、それ以降クランプはそのままずっとREALLYRIGHTSTUFF B2-LR IIで使っています。

また、雲台上のスライドプレートはSUNWAYFOTOの100mmタイプのDMP-100Rに変更しているということをこの回にお伝えしました。通常はこの100mmのもので十分な前後移動ができますが、どうしても前後の移動量を増やしたい(マクロ撮影のときなど)ときはBENROの汎用プレート MPB20に差し替えて200mm程度まで移動できるようにしています。

 

【三脚(メイン 太めの物)用】

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現在のメインの三脚は、過去のGITZOのGT3540Lから現在はGT2542になっています(三脚の現況は別の機会にまとめてお伝えします)。それに取り付けている雲台は、ARCA SWISS D4ギアヘッドクイックです。2015年の年末の記事で「今年ご紹介できなかったもの」 としながらお伝えするのがほったらかしになっていました。

私の使っているのはアルカスイスのオリジナルモデルではなくスタジオJinで販売されているKIRK製クランプに挿げ替えたモデルなのですが、それをまた別のクランプに挿げ替えています。

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なぜそんな複雑な挿げ替え方法をしているかと言えば、アルカスイスのクランプシステムが、だいぶ前に、より堅固なクランプシステムに変更になり、旧タイプ(あるいは現在「アルカスイス互換」と呼ばれるタイプ)のプレートを使う時に、写真で見てわかる通り、2段になったアリガタに間違って咥えさせる不便さが話題になっていたことと(これだけならカークタイプを買う必要はないのですが)、クランプの雲台への取付方法が特殊で、一般のクランプと交換が可能になるカークタイプを購入したほうが加工が楽だという理由からでした。

20190303g 最終的に設置しているクランプはMENGS DM-60というもので、日本に代理店のない中華ブランドですが、代理店があり大手のショップでも扱っているようなものと遜色のない中々しっかりした品質のクランプです。

径が60mmの薄い円筒形のものなので、雲台にぴったりと収まっています。

 

20190303h もう既に3年以上使っているとはいえ、取り上げるのがはじめてのため、ざっと詳細をお伝えしましょう。

右のGIFアニメで全方向からの姿をご紹介しますが、このように外に飛び出すパーツの少ない、ボール雲台のような形状にも関わらず上下、左右の各ティルトに対しギアを使った微動が行える優れたものですが、高さが125mm,質量が1.0kg(スタジオJINモデル)といった、コンパクトながらずっしりと重たいものです。

上下、左右のティルトがギアであるのに対し、パンの微動はありません。その代わり、上部のクランプ下にもパン機能があり、下のパン、ティルトでカメラを完全に水平にした後に最終的に微妙なパンを上部のパン台で行えるという、パノラマ撮影や建築物の撮影には非常に使いやすいものになっています。

いっぱい付いている各ノブの働きは、以下のようになっています(スタジオJINモデル)。

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左右のティルトが各40°までしかないため、カメラを縦位置にするには、それほど伏角をつけないなら、通常の方向と水平に90°違えてカメラを取り付ければ左に90°倒すことが可能です。

L時のカメラプレートがついていればカメラを倒して取り付ければ済むので、建築撮影、ブツ撮りなどでは全く不自由はありませんが、凝ったアングルの場合には取付方法を工夫する必要があるかもしれません。

20190303j なお、最近(1年ちょっと前)に、上部のパン機構もギアによる微動ができるモデルもラインナップされました。

D4ギアヘッドパンクイック(最後の「クイック」はスクリューロックタイプ、他に「フリップロック」もあります)という名称で、30万円弱という非常に高価なものとなってしまっていますが、精緻な画面決めが必要な方にはより便利でしょう。

 

20190303k このアルカスイスD4ギア雲台はユニークで、似通った他社製品がなかったのですが、最近評判になりつつあるLEOFOTOというブランドからギア雲台 G4という、よく似たデザインのものが出て私としては大変気になっています。

D4ギアとほぼ同サイズ、ノブの構成もほぼ一緒ですが、D4ギアを肉抜きしていったようなデザインで、質量も軽量(735g)となっており、何よりも価格が非常にお手頃です。

次のステップで購入してもよいのですが、私が使うにおいては、D4ギアのほうが明らかに優れている点が1点あるため躊躇します。

20190303l D4ギアには、上部のパンプレートの下に2方向の水準器が付いているのですが、これが一般的な上から覗くものではなく横から見ることができるようになっている優れ物なのです。

水準器を使いたい建築写真では往々にしてアイレベルより上にカメラがきますが、一般的に雲台についているものやカメラにつけるものは上から覗くタイプとなっていて、それらに比べると断然使い勝手が良いのです。

残念ながらLEOFOTO G4にはこの優れた機能がないため、他の部分の出来がよくても私が使う場合には不満がでてしまうでしょう。

 

【三脚(サブ 細く軽量の物)用】

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サブの三脚も、現在はGITZOのGT0532にしています。「0型」と聞くと非常にひ弱な印象を受けますが、旧0型の20mm径から21.7mmになった現行モデルでは剛性がかなり上がっています(これらの詳しい説明も別の機会に)。

それに適した軽量小型の雲台として、ベルボンの3WAY雲台 PH-G40Dを改造したものを使っています。

20190303n 質量が438g というかなり軽量でありながら推奨積載が3kgとなっている一眼レフでも問題なく使えるモデルですが、既にカタログ落ちとなっていて、その後継機が PH-G40DNというモデルになっていますが、その差はクイックプレートの仕様変更ぐらいのようです(右写真はPH-G40D DNはプレート幅が小さい)。

これをいつものようにアルカスイスプレートで使えるようにクランプを取り付けるのですが、ページがとても長くなったので、残りは次回に持ち越します。

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2015年5月16日 (土)

パノラマ雲台用ハンドル

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過去、「TS-Eレンズ インテリア撮影用雲台の考察」で、「レべリングベースとパノラマ雲台があればシフトして撮るインテリア撮影時には十分だ」と解説し、「やはり、微妙な水平出しは結構難しいです。」と〆ましたが、最近それを解消するグッズを自作し、使っています。

20150516b 三脚での使用時はこんな感じです。

「レベリングベースの水平出しをする際にカメラ重量を支えながら軸をひねるように調整する」ためには、長く後ろに突き出した棒の先にハンドルが付いていればよく、これであれば左手はレベリングベースの固定ネジ、右手は水平を固定するまでカメラ重量を支えながら微調整ができます。

なおかつ、パン移動はこのハンドルで行え、シャッターも手元で行えるというものです。

BENROの汎用プレート MPB20パンプロダクトのグリップをつけ、それにリモートスイッチ RS-80N3をテープで固定すればできあがりです。

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20150516d MPB20のエンドには1/4のネジが入る6.4mmの穴が二つ開いていて、パンプロダクトのグリップのほうも片側は1/4のメスですから長めの1/4インチのネジがあれば簡単に固定できます。

プレートの厚みは16mmなのでネジ長は25mm前後がよいでしょう。(写真は32mm、長過ぎです)

ワッシャが3枚あるのは、グリップのウレタンが長めなのでそれをよけるためにグリップ側に2枚用意したからです。

20150516e 20150516f 写真のように背を超える高い撮影位置でもカメラの電子水準器を利用して水平出しの微調整がかなり楽に行えます

ハンドルアームを使わない過去の方法では、カメラのグリップやレンズ部分でカメラの重量を支えるので、その支えがなくなるアングル固定時に「戻り」が出てしまいますが、アングルの長いアームと大きいハンドルの効果は非常に高く、位置を決めてレベリングベースのネジをしめても「戻り」がほとんどありません。

そして撮影時にはレンズの操作に左手。パン移動とシャッター切りに右手が使えます。

前にもお伝えした展示会での撮影では、広い会場を撮るため、パノラマ撮影のように、左右のパン移動のみかけた別カットを撮るので、このパン移動が楽なのは便利です。

そしてこの後、一脚にカメラを乗せ換えるときに、このアームハンドルは非常に便利なのです。

「一脚用補助脚」の回にお伝えしたように、各ブースを撮るときには補助脚を付けた一脚を使うようになりましたが、その乗せ換え時には写真のようにハンドルを持ってぶら下げて持ち運びができます。

パニングヘッドのレール固定ネジをゆるめ、そのまま後ろにスッと引き出す→ぶらさげて移動→レールを後ろからスッと入れて固定。レンズがむき出しのTS-E17mmを付けているので非常に怖いとお感じでしょうが、安心感はかなりあります(乗せ換えるほんの一瞬なので…)

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一脚使用時には水平出しは一脚そのもので行いますが、背面モニターの電子水準器を見ながらのライブビュー撮影でも、体から離れたことで不安定になった一脚が、アームハンドルがあるため右手肘を介して体に密着しているため安定します。

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これで撮影に掛ける時間を短縮しつつ、水平垂直のミスがないようになりました。

さてこのハンドル、なにかに似てませんか?

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スリックの「グリップ雲台」-写真左 写真はAF2100、バンガードの「ピストルグリップ雲台」-写真右 写真はGH-200 に似てますよね。

スリックのものは10年以上前に使っていたことがありましたが、ボール回転の軸がかなり下にありティルトするとかなり構図が変わります。ワンアクションでアングルが変わるのは便利ですが、ほぼ決まったものを微調整するのには向いていません。

バンガードのものは回転軸がハンドルのセンターにあるので近い操作感になるでしょうが、最終的にパンするときはハンドル操作ではなく上部パニングベースの部分となりもうワンアクション必要になります(スリックのものもここは同じ)。

別にその手のものを組もうとしたわけではなく、ありものを色々いじって便利にしていたらこうなってしまったのです。それよりもハンドル部分にシャッターがあるのが大きな違いで、それがスローシャッター時のブレ軽減になっていると思うので、このようなものをどこかのメーカーで出さないでしょうかね。

もちろん、本体と完全に分離しているリモートスイッチではシャッターを切る動きが本体には全く伝わらないのと違って、一体となっている部分を押し込む動作なのでブレの影響が「全くない」とは思っていませんが。

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2015年3月29日 (日)

レベルアジャスター

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「ミニサロン190を改造する」の回 にアームに横向きに器具が付けられるように改造しましたが、結局、雲台を付けている側と反対側に真俯瞰用雲台を移動しました(アームを差し替える)。

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その記事では雲台は、アクラテックのレべリングベースSUNWAYFOTOの DDH-02にしましたが(写真右)、通常は左のように直にクランププレートを付ける仕組みで十分です。水平がほぼ出ているアーム(ずれは1度程度)なので、真四角な被写体でなければ歪みは気になりません。

しかし真四角な物や、裏面と表面が平行でないものを撮るときにシビアな正対を調整したくて写真右のようなボール式の雲台を設けると、水平での使用と違ってカメラ重量を支えながらの調整で結構苦労します。そこでネジで微調整できる「レベラー」が欲しくなります。

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計測機器用と同様な3ネジで調整するものとして、マンフロットの レベリングベース 338 (写真左)が長らく販売されていますが、これは大きく、またネジがとても固いので、かねてより躊躇しています。また、最近になってNodal Ninjaから EZ-Leveler-II という比較的操作しやすいものも出ているようです。私の不勉強で今回お伝えするものを買ってから、ブログ「B級サロン」の こちらのページ で知ったのですが、こちらは良さそうです。

20150329d さて、カメラスタンドの先に下向きにカメラを設置した場合には、右図①の回転は被写体を動かすほうが簡単です。

また②は雲台とアームの接続がダボであることから、それを動かすことで簡単に微調節できます(カメラの重量を支えながら緩めたり締めたりする必要はありません)。

問題は③だけとなります。ということは1軸の角度調節をネジで行うものがあればいいということになります。

望遠鏡用や実験器具用などでいくつか候補はありますが、なるべく薄くできているものが欲しいとなると今のところ以下のものしかないようです。

20150329e ケンコーのレベルアジャスター ですが、ユーエヌからも UN-5692 レベルアジャスターとして、またハクバからも ピクスギア レベリングベース HB-LB として出ているものです。

いずれも全く同じですが、50×55mm、高さ25mmの四角(突起を除く)に二つのネジが付きだしていて、側面に設けられたアクセサリーシューにバブル型の水準器が付属しています(もちろん取り外し可能)。

またそのシューはネジで取り付けられているので、シューも取り外すことができます。私の使い方ではシューは要らないためはずしてしまいます。

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上面にはカメラ用に1/4インチのネジが設けられていて、底面には三脚側の1/4インチの受けネジがありますが、よく見ると段差があり、内側のパーツにのみネジが切られているのがわかります。

20150329g 一見するとふたつのネジ、底面の二重構造がどのように作用するのかわかりにくいと思います。

実はこの二つのネジを同じ方向に動かすことによって上面パーツ裏に設けられた山状の受けをずらし傾ける構造になっています。その際にネジを最後に締め込むと底面内側のプレートを押すので、水平回転(スイベル)の動きもこの動作で固定されるようになっています。(ネジの力を山やプレートに伝えるため2本のコロが入っています。また図では省略していますがコロはバネでお互い引き合うようになっています)

傾斜できる角度は左右に10度。私の用途としては十分です。

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「傾けたい方向にネジを進める」と覚えれば扱いは難しくありませんが、両方のネジを同じように動かすのは難しいと感じるのなら、まず傾けたい側のネジをゆるめ、それから反対側を締めていくという手順にすれば良いでしょう。

しかし1点だけ問題があります。上面のカメラ止めネジが固定式のため、アジャスターの向きとカメラ(あるいはクイックシュークランプ)の向きをしっかり揃えることができません。

20150329j 通常、ダボではその受けで回転できるし、カメラを雲台やクイックシューに取り付けるのは貫通のネジのため気になりませんが、このように向きを揃える必要のあるものにこの構造は不便です(このアジャスターは本来、雲台の下に付けるもののためにこの構造になっています)。

同方向から30度ほどずれるため、カークのクランプには付いている固定用イモネジを締めて何とか固定しています。

20150329k カメラをセットするとこんな収まりです。

付属の水準器がカメラのシューに付けられるので便利ですが、シビアに真俯瞰をとるときは再三ご案内の鏡を用いた手法でやっています。

この一軸のみのギア微動調整はかなり便利です。上の方の図で説明の③の軸のみギアで調整。その間カメラを別の手で保持しなくて済み、振れ戻しもないため一発で位置が決まります。あとは②をダボで行ってもよいし、このアジャスターのスイベルで行っても良いのですが、このスイベル機構、しっかり締めなくてもそこそこ抵抗があるのでアジャスター側での調整のほうがスムーズです。(カメラを真下に向けているため自然に真下を向くというのもあります)

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2013年10月 6日 (日)

真俯瞰撮影(机上小物)用のツール

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先週3日ほど、自宅を使ってのコーヒーレシピ本用のフードフォトの撮影がありました。その中で何カットか真俯瞰で撮るものがあったのでその時使ったツールをご紹介します。

過去、「真俯瞰撮影用のツールを考える -1」の回 や前回に説明したサイドアームでオフセットしても、三脚の脚が机にあたってしまい思ったより前に出ません。(下図 左)

かといって脚を机に乗せるのはためらわれる(下図 右)かもしれません。私はだいたい後者の方法で撮ってしまうのですが、今回は作業スペースの関係から、脚を乗せることができませんでした。

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20131006cそこで、使った機材セットが右のようなものです。

スタンドはかなり前にディスコンになったベルボンの「ドリーポッド DP-3D」です。付いていた雲台はすでになくしましたが、それを入れた全高が87~151cmに変えられる、写真館で軽量のカメラを乗せ証明写真を撮る場合などに便利なスタンドです。今はその後継機種として ドリーポッド DP-83S があります。

それにマンフロット 553  (詳しくは「真俯瞰撮影用のツールを考える -2」の回 参照)を介してマーキンス Q20を付けたものです。

こうすることで、足が入れられる構造のテーブルやデスクにセンターポールギリギリまで寄せられるようになり、アングルブラケットでのオフセット、雲台の高さ分のオフセットが加わり、かなりテーブルの中の方に入れられます。

写真ではスタンド(ドリー)の脚にウエイトが乗っています。転倒防止より「スルッと動いてしまうこと」を防ぐつもりでしたが、この1.5kgでは意味がありませんでした。

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今回の撮影では直径6cmほどのグラスなので、テーブルへの入り込み寸法はそれほど必要ありませんでしたが、高さがない自由雲台を使った今回のセットでも、机のフチからレンズセンターまで18cm(レベリングセンターポールアングルブラケット 553のみでオフセット2.5cm)もとれます。

そこそこのサイズの被写体までこのキットで十分でしょうが、もっと高さのある雲台(例えば Manfrotto 405なら16cm)を使えばもっとオフセットできます。

もっともその場合には、転倒防止のためスタンドの脚にカウンターウエイトが必要になるでしょう。

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2013年9月29日 (日)

マルチアングルアームが流行ってますね

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三脚トップに取り付け、自由な方向に「張り出す」アームの品ぞろえが増えてきました。写真左上の ベルボン フリーアングルEVシステム V4-unit は1年半前から出回っていますが、今回、スリックが写真右下の スライディングアームII を発売しました。

過去、「真俯瞰撮影用のツールを考える -1」の回 に真俯瞰撮影時に三脚に付けるパーツとして「サイドアーム」を説明しました。

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20130929c 当時はサイドアームといえば、水平に張り出すタイプのものがジッツオから G532(写真右) をはじめとした3点(G532と、より堅固でギア移動できるG535、簡易なG530)あった程度だと記憶しています。

 

20130929d また、オフセットタイプのセンターポールを持つ三脚は、ジッツオ、マンフロット、+中国メーカーだったと思うのですが、その後、中国メーカーとはいえなかなかの品質のバンガードが「MACC(マルチアングルセンターコラム)システム」として完成度を上げてきたことで流行ってきたようです。

三脚を動かさず、カメラ位置を三次元的に移動できる(もちろんアームの範囲内だけですが)ということが、現場で便利なカメラマンはジャンルによって多いようで、バンガードのこのシステムはかなり受け入れられているようですね。

そこで ベルボン、スリックは既に持っている三脚に取り付けられるものとして(あるいはそのユニットをセットにした三脚を)出したようですが、それぞれ特徴が違うので、(そのいずれも持っていませんが)取り上げてみました。

20130929ef ベルボン「V4-unit」(左)もスリック「スライディングアームII 」(右)も写真のように、三脚取付部にスイベル(パン)、ティルトの機能を持っており、なおかつアームが前方にスライドします。スライド移動量はV4-unitが205mm、スライディングアームIIは370mmですが、この差は両者のアームのコンセプト、構造に起因しています。

20130929g V4-unitはパイプが二重構造になっていて中のパイプが移動。その移動はクランク回転のギアで行うので微調整も可能です。またパイプ後ろ半分(外パイプ)は「操作アーム」の役割を果たし、なおかつエンドについたグリップを回転することでティルトの固定・解除を行います。

従って、重たいカメラを搭載しても、その重量を操作アームを片手で支えながら移動や固定解除を可能としています。

20130929h 一方、スライディングアームIIはパイプ長すべてをスライドさせる方式なので、全部伸ばすと重心がかなり前に出て三脚が倒れます。そのためエンドにはカウンターウエイト用のフックがついています。

また、雲台取付部は着脱可能な「アングルアダプター」になっているため、これを外し、カメラを直付けすれば真俯瞰用に適した状態になります。

いずれもジッツオのものより格安で1万円以内で購入できますが、ただ水平に繰り出すだけのジッツオのものに比べ使用シーンが格段に広そうです。

三脚というものは意外に設置面積がとられるものですが、そこからオフセットした位置にカメラを設置でき、上下にも移動できるのですから、様々なシーンで活躍しそうです。

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2013年5月25日 (土)

TS-Eレンズ インテリア撮影用雲台の考察

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半年ほど前の記事 「撮影機材 ある日の荷物」 で取り上げた展示会撮影に再び行ってきました。前回と同じように「展示ブースの記録」「レセプションの様子の記録」「レセプションで出した料理の記録」の撮影という内容なのですが、前回から機材が若干変わったので(タブレットがThinkPad Tablet 2になったなど)、持ち出し機材も若干見直しました。

20130525b 今回は、撮影用ライトは自分か先方のスタッフの手持ちにすることにして、兼用三脚をやめて一脚にし、テザー撮影・先方も含めた写真チェック・ドラフトデータの受け渡しをタブレットのみで行うことにしたため、外付けモニターは無しに。

ライトも前回と異なり、最近買ってみた プロ機材 LEDバッテラ になっているのですが、これらの見直しのおかげで荷物は2kgほど軽くなりました。(このライトご紹介は日を改めて。。。また、持っては行ったものの、ライトを使うようなシーンがありませんでした トホホ)

そんな話は別として、今回取り上げたいのは、写真赤丸で囲った雲台です。

ごつい三脚は会場(展示ブース)を撮るために持っていくのですが、TS-Eレンズのシフトを使用して、垂直なものが垂直に写るように写真を撮る場合、三脚でしっかり水平が出ていれば、極論を言えば三脚のみでOKで雲台は不要なのです。

とはいえ、構図をしっかりと決めてからの三脚の微調整は大変なので、いわゆる「レべリングベース」を活用しようという訳です。

ウチには 「レベリングベースと410の2軸化」の回 にご紹介した、アクラテックのレべリングベース (写真左)があるので、これにスイベル(パン)機能のみを持ったアルカクランプをつければ用が足ります。

そこで購入したのが SUNWAYFOTO パノラマ雲台 DDH-02 (写真右)です。高さ16mm、径は51mm。非常に小型です。写真手前のノブはクランプ(ジョー)を開け閉めするためのもの。奥のノブはパンの開放・固定のためのもので、とてもシンプルなものです。

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20130525c これにより、三脚を固定したのちは、レベリングベースで水平を出してさえしまえば、左右の最終の構図決めはパノラマ雲台をパンするだけですし、上下はレンズをシフトするだけです。

今まで、この手の写真はマンフロット410で行っていました。また、クライアントの前回の撮影時には荷物を軽くするために自由雲台にしてみました。

いずれの方法でも、水平を取ったのちにパンすると、三脚そのものの水平がでていなければ再度調整が必要です。それが、このシステムなら改善されます。

また、何よりも軽い。合計330gですから、ウチにある一眼レフに耐える雲台では最軽量です。

ただやはり、微妙な水平出しは結構難しいです。自由雲台もそうですが、ボールを滑らして2軸の調整を一発で行う、しかもカメラを持って動かすので、やはりギア雲台の楽さには及びません。

この手の撮影で一番良い雲台はギア雲台の上にパノラマ雲台を設けることだと思います。過去、「レベリングベースと410の2軸化」でご紹介した方法もありますが、レベリングベースで最終的に水平を取るにはトップヘビーです。 「スライドプレート BENRO MPB20」 で「#410にMPB20を乗せて使いやすくなった」と〆ましたが、空間撮りの場合にはノーマルな410にDDH-02を乗せ換えて使用したいと思います。

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2013年5月 4日 (土)

SUNWAYFOTO PSL-N7 -その3- 改造

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さて、三脚穴周りが出っ張っているのも関わらず、表面が平らなPSL-N7ですから、その部分を削ってしまおうと思うのは当然の帰結ですよね。

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このように約1mmヤスリで削ってみました。そしてNEX-7を装着してみると。。。ん?。。。ちっとも改善されていない。よく見ると、ネジ孔周辺は引っ張られているのに左右は浮いたままです。再度はずし、カメラの底面周辺を見ると、前面下部の傾斜した部分に微妙にスリキズが。。。

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どうも、この立ち上がり部分が先に当たってしまうため、プレートの上面とカメラの底面は密着しないようです。せっかく三脚穴周辺を削ったのにこれでは全く意味がない。仕方なく、何か平たいものをプレート上面に貼るしかないでしょう。

1mm以上の厚みでは元の状態(プレートの立ち上がり部分がカメラの傾斜した部分に当たらない)になってしまうようなので、0.5mm前後の厚みのものを物色。ゴムなどの柔らかいものでは、「密着させて剛性を高める」ことができないので、ほどよい硬さのものとしてメモパッドの台紙だったボール紙(0.6mm)を採用。紙なので濡れるとダメでしょうがまあイイことにしましょう。

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20130504e また、垂直ではないL字側板は、手で「グッ」と押して垂直を出します。

このように調整して、なんとか「底面がすべて当りつつも、立ち上がり部分もカメラにちょうどフィットする」ようになり、へんな隙間が見当たらなくなりました。

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前回の実験同様に500gの負荷をかけると、ずれは2.5mm程度です。皆無にはできないようですが、なんとか実用になる程度まで改良できました。

なお、このガタツキや側板の垂直が出ていない状況は、この製品すべての仕様なのか、私の購入した個体オンリーのものかはわかりません。どなたか情報をお持ちでしたらお知らせください。また、RRSの同等品 は見たところPSL-N7より剛性は高そう(価格も高い)ですが、同じ実験でどのような結果になるのか知りたいところです。

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2013年4月27日 (土)

SUNWAYFOTO PSL-N7 -その2-

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NEX-7用L字プレート SUNWAYFOTO PSL-N7、カメラとの間に隙間ができてしまっているところまで前回お伝えしました。

 

20130427c あらためてカメラの底面を見ると、いくつかの出っ張りがあります。

工業製品では、平らなものの上に置いたときに互いにキズをつけないように(また、ピタッと貼りついてしまうことを防ぐために)、「脚(or足)」をつけることが普通ですが、このNEX-7の底面にもドーム状の突起を設けています。

グリップ下部の2個は関係しないものの、もうひとつはプレートと干渉する位置にあります。

また、三脚穴部分は筺体のカバーとは別パーツになっており、これも若干底面より立ちあがっています。

20130427d このカメラ側の仕様に対して、PSL-N7の方は突起をよけるように全体の肉抜きをしているのはいいのですが、肝心の三脚穴まわりが同じ高さのままなので、これでは全体が「ガッチリと」ホールドせず、三脚穴まわりのわずかな面積でしかカメラをささえてません。

これでは「カメラと一体化して」しっかりと雲台に固定するはずはなく、どうしてもグラグラしてしまいます。

このプレートを使用しないで普通に三脚穴で雲台に固定したほうがグラグラ感が少ないと感じていたのですが、ここに原因がありました。

グルグルと三脚穴にネジを締めるよりは楽なので。。あるいは縦横を簡単に変えられるので。。という理由だけでRRS互換プレートにするのならこのままでも良いのでしょうが、普通の取付の雲台より劣る剛性になってしまうのは困ります。何らかの加工が必要でしょう。

20130427f 20130427g その前にしっかりと「グラグラ感」をデータ化しておこうと思います。

プレートを使用せず三脚穴での固定と比較するため、「ガッチリとした剛性のある」カメラスタンドに直に取り付けてみましょう。

うちのスタンド Manfrottoのミニサロン190(#806) は3/8インチネジで雲台を取り付ける台座になっていますので、三脚穴固定の場合には3/8→1/4の変換用にエツミ 止ネジ大 E520 を使用します。

「グラグラ感」が気になる場面として、望遠レンズを付けた場合にレンズを持ってアングルを決める場合があります。雲台のボールを固定するまで手で支えていた荷重が固定したのちに手が離れると、カメラ-雲台が一体化していないとガクンと下を向いてしまいます。

もちろん、レンズマウント部の剛性やレンズそのもののガタガタ感(ズームレンズでは特に)も影響するのは当然ですが。

そこで私の持っているNEX用レンズで一番長いE18-200mmを取り付け、先端に500gのオモリ(490mlのPET飲料)を下げたらレンズ先端がどれだけ下がるかの実験を行ってみました。

この「500g」の荷重には決定的な根拠はないのですが、指でボタンを押す時にはこの位になりますし、「望遠レンズを付けた場合にレンズを持ってアングルを決める場合」に強めに押し上げればこのくらいの荷重(逆方向)になりますので、いい加減ではありません。

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結果として、NEX-7の三脚穴で固定した場合に約2mm、PSL-N7を使用すると6mmもずれてしまいます。ちなみにEOS 5DMarkIIに70-200F4をつけRRSのL字プレートを使用する場合には同じ実験で0.5mmほどのズレですので、PSL-N7はちょっと困ったレベルだと判断されます。

加工が必要のようです。

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2013年4月21日 (日)

NEX-7用L字プレート SUNWAYFOTO PSL-N7

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前回、プライベートな旅行の時はSONY NEX-7を使用しており、その時に使う三脚にはアルカスイス互換規格のクランプを付けている話をしましたが、当然カメラにはアルカスイス互換規格のプレートが付いています。

20130420b ご存じのようにNEX-7のボディはとても薄く、底面の平らな部分は奥行きが12mmしかありません。

そこにアルカスイス互換規格のプレートを付けると言っても、汎用のものは幅(カメラにすると奥行き方向)が38mmもあるので不格好ですし、ゴムの「受け」がついていても、この12mmの底面にうまくゴムが当たらなくて困ります。

また、プレートを付けるならできればL字型のほうが便利ですので、そうなると専用品を探すことになります。

各カメラ専用品を豊富に揃えている有名どころは何と言ってもRRSです。当然RRSでも NEX-7(および6)専用品を出しています。 しかしSUNWAYFOTOからも、半額程度で購入できる 廉価なL字プレート PSL-N7 がでています。

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RRSと同じように、NEXのボディにフィットさせた細長いベースにプレート部分のみ出っ張る形式です。

20130420d ただし、RRSのようにアールを多用したなめらかなデザインではなく、シンプルな直線の組み合わせでスリムにできており、質量は36gしかありません(RRSのものは64g)。

コイン締め、六角レンチ締め兼用のボルトのもので、底面レンズ寄りには通常の三脚穴も付いています。

また、側面(カメラ縦位置で使う場合のプレート部)は小さいネジ2本で組みつけられていて、はずすことが可能です。底面に「PS-N7」、側面に「PS-N7L」という刻印が見られるので、この製品はこの二つのセット品ということですね。PS-N7だけでも販売されています

ちょっと華奢な印象ですが、もともと軽量なNEXなので構造的には問題ないレベルには感じられます。

ところがカメラに付けてみるといくつかの問題点が...

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背面からの写真でおわかりのようにちょっと傾いでいます。底面がカメラ底面と水平に見えないのはカメラが完全に正対していないためもあるのですが、プレートがカメラに対して左に傾いています。それ以上に縦プレートが左に傾いているのはカメラとの隙間で明らかでしょう。

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そして前方から見ると、カメラとプレートの間に隙間があります。この手のプレートはカメラに密着していないと剛性が上がらないので問題がある製品です。

次回、その辺りを検証します。

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